2010年09月05日

進路妨害者の必殺技は空き缶ノックアウト

 仕事が思った以上にハードで肉体的に疲れての帰路。
 重い荷物を持って天神地下街を歩いていた時のことです。
 
 土曜日ということもあり、夕方でも多くの人が行き交っていました。

 私の前を1人の男性が歩いていました。
 歩調は私のほうが早いので追い抜いてしまいたい。
 タイミングが悪いのか、私が疲れているせいか、思うように追い抜けません。
 私が行こうとする方向に男性が動くのです。

 私はだんだんイライラしてきました。
 そのうち行く手を邪魔されていることとは関係のないことにも目が向き始めました。
 「ノロノロ歩くくせに、服装もダサい!」とか・・・

 駅へ向かう上りのエスカレーターも彼の後をついて行くカッコウになりました。
 
 そこで、彼がとても気になる行動を取りました。
 エスカレーター脇にチョコンと置かれていた空き缶を何のためらいもなくスッと手に取ったのです。

 私の頭の中は????!!

 彼とは、駅の改札口まで勝手にお付き合いするこになりました。
 なんと彼は、駅の改札の脇にあるゴミ箱に空き缶を捨てたのです。

 誰が飲んだかもわからない空き缶に、自然に手を伸ばし、
 あたかも自分が飲んだもののようにスッと捨てたのです。

 「カッコイイ!!」
 ほんの少し前まで、勝手にイライラして馬鹿にまでするような感情まで抱いていたのに。。。
 もう、私には彼がヒーローにしか見えなくなっていました。

 他に誰かが見ていたわけではありません。
 もちろん後ろの私には気づいていません。
 完璧に損得勘定抜き。
 その振る舞いの自然さがあまりにも美しく感じました。
 それは彼の心の美しさなのでしょうか・・・

 疲れを理由に勝手に他人にイライラした私自身が悪役に見えました。完敗でした。
 でも心地よい、感動的な敗北でした。


                              全ての物語のために・・・。
posted by ストーリーセラピスト at 07:30| Comment(0) | TrackBack(0) | ブログ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする