お知らせ 2019年10月1日からこのブログ
「あなたの幸せ力を引き出すストーリーセラピー【ストセラ】」は
https://storytherapy.net/
へ移行します。

こちらのseesaa版は、これまでの記事のアーカイブとして残します。
今後とも、よろしくお願いいたします。

2018年09月29日

小説「宵物語(ヨイモノガタリ) 第二話 まよいスネイル 西尾維新 著 講談社」その3 成人した日、十代の自分との変化を感じられなかった人へ



息子が小学校の高学年、
つまり4年生になったあたりから
少しずつ子ども扱い減らすよう
心がけていました。

その少しずつのペースが
中2の今にして彼の成長に
追いつけなかったようで
今は真っ向から父親であるわたしが
反抗の対象となってしまっています。

でも、かわいいんですけどね(笑)

彼が中学に上がる前あたりから
「君にも大人の嫌なところが見えて
腹が立って仕方がなくなるときがくる」
と何度も伝えていました。

そのときは自分に従えばいいとも。

ただ、冷静になれたときは
怒りの感情だった部分は
また考え直してみてねとも
伝えていました。

その言葉が残っていれば
またいつか彼がさらに成長したときに
良いところも悪いところも含めて
ひとりの人間だと
父のことも思ってくれるのかもしれません。

まあ、それはわたしの感傷も
大いに入っています。

とにかく、わたしたちは
自分も含めた誰かを守るために
怒りの感情を持ち出すことがあります。

そのときに解釈した物事は
後で冷静になって考え直してみると
本当は真逆の解釈が必要だったり
もっと広い意味、もっと深い意味での
理解が必要だったりすることが
たっくさんあります。

それらは、怒りの前にある第一感情と
向き合うことでより正確に
捉え直すきっかけとなっていきますよね。



11月10日から「続・終物語」のアニメが
全国の劇場で2週間の限定公開をされるそうです。
わたしはまだこのシリーズの原作小説は
1回ずつしか読んでいませんが、
そろそろ読み返してみても良いかな、
なんて思っています。

小説「宵物語(ヨイモノガタリ)」
「第二話 まよいスネイル」 西尾維新 著 講談社


小学5年生の女児誘拐事件…
なのか、あるいは家出なのか…

とにかく行方不明事件を追う
大学一年生の阿良々木暦くん。

まずは、式神童女の死体人形、
斧乃木余接ちゃんが調べた
行方不明の女児、紅口孔雀ちゃんの
家がある隣町を徒歩の小学生が
行ける範囲で隠れる場所と想定し
探索することに…

隣町まで、警察官の両親に
大学合格祝いで買ってもらった
自分の車で出向き立体駐車場へ。

そこからは歩いて街を探します。

手がかりを見つけることは出来ず、
しかし、思えば車を止めた駐車場は
盲点だったと気づき
最後に駐車場内を探索し始めてすぐ…

阿良々木くんはショッキングなものを
見つけてしまいます。

“紅孔雀ちゃん”のものと思われる
歯と衣服…

ここからは警察のシゴトだ…

翌日、そんな阿良々木くんに大学の学食で
声をかけてきたのは同学年の
紅口雲雀…“紅雲雀”、
“紅孔雀ちゃん”の姉でした…



雲雀(ひばり)が紅口家の状況について
「あんな世界をどう思いますかですか?」
みたいな独特の話し方で
聞いてくる対話が描かれます。

その時に阿良々木くんの頭をよぎったのは
高校時代の同級生、羽川翼のこと。

学校一の優等生にして委員長。
今は世界を放浪しているスーパー女子。

彼女の両親はいわゆるネグレクト…
紅口家と形は違えど同類。

その羽川家の両親は羽川翼に
暴力まで振るっていました。

しかし阿良々木くんのよき理解者でもあった
怪異の専門家、アロハ姿の30過ぎのおっさん、
忍野メメは羽川翼よりもその両親の方の
肩を持っていたような印象だった…

と、阿良々木くんは振り返ります。

当時…高校3年生のゴールデンウィーク
のころの阿良々木くんはそんな忍野メメに対し
「これだから大人は」と思ったとのこと。

でもあのとき忍野は
親失格の親を、単純に親失格だと
なじるのは違うと言いたかったのかもしれない
と今の阿良々木くんは考えを改めます。

まだ僕は、その境地には達せられない…と。
あの頃より進歩したのは
「親の名前を訊けた程度だ」・・・と。


繊細な、それでいて具体的かつリアルな
成長の描写ですねぇ。

物語シリーズはもう惰性で書かれている。
みたいな言い方をするレビューも
見受けられますが、
もしも、大人が書いているのであれば
自分の成長が惰性になっていないか?
考えてみた方がいいかもしれません。

とくに今回の阿良々木くんは
とにかく高校のころの自分と今の自分
というものをとても意識しています。

成長していることを確認したがったり
高校の後輩に大学生として
アドバイスを求められると
「中身は変わらないよ」と言っていたり。

それでも客観的に観れば
確実に成長しています。

阿良々木くん本人は
羽川家のネグレクトを知ったときは
子どもの自分には手に負えないと
逃げ出したとこの話の中でも
振り返っていました。

当時との違いは
「親の名前を訊けた程度だ」と
本人は自認していますね。

でも、どうでしょう。

忍野メメが羽川家の両親の肩を持った・・・
と思っていた高校生のころを思い出して
あのとき忍野が言いたかったのは

あの両親を単純に親失格だと
なじるのは違うと言いたかったのかもしれないと、
振り返っている。

以前の他者の言葉に対する
自分の解釈をもう一度客観的に
見つめていますよね。

忍野メメがどういう考えだったのか?
それは忍野に聞くしかありません。

でも自分の受け取り方は自分のものだし
その受け取り方でよかったのか?
と点検して、改めるのは自分しかできません。

しかも阿良々木くんは
「まだ僕は、その境地には達せられない」
なんて今の自分を表現しています。

あのとき忍野が言いたかったのが
ネグレクトする羽川の両親を
単純に親失格だとなじるのは違う・・・
ということだとしたら、
今の、大学生の自分はまだ、
忍野のような境地にはなれないと。

でもどうでしょうか?

確実に「単純に親失格だ」と
なじるしかなかった当時を脱していませんか?

そこから一歩外にはでましたよね?
「親失格だ!」の盲信状態から
違う見方もあるのでは?

と他者の視点を手がかりに
自分で考え始めた。

この一歩が成長の大きな一歩です。

一歩外に出た先がどこなのか?
それを見極めた上で、
あるいはそこは暗闇でも
かすかな明かりを探して見つけて
それを手がかりにまた歩み始める。

歩み始めようと目を凝らす。

そのひとつひとつの過程が、成長。

だと思っているんです。

だから、「あれ?俺、大学生になったけど
中身は全然変わってないな」
と思っている阿良々木くんも
そう思うこと自体がもう成長。

その視点を獲得した時点で。

もちろんそれで

「ああ成長したんだ。はい終わり」

ではなくて、歩み続けることが
成長なわけですが。

こうやって自分や自分の以前の解釈を
客観的に振り返ること。
今までなかった視点を想像してみること
獲得していくことから
もう成長は始まっている。

ということを知っていれば
まだ知らないことをいつか知ることが
できるのだと思って、
これからも成長していきたいですね。


           全ての物語のために

アニメ最新作「続・終物語」11月イベント上映決定!


全てはここから始まった!
アニメ「化物語」 1話目無料。











posted by ストーリーセラピスト at 08:00| Comment(0) | ストーリーセラピー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。