お知らせ 2019年10月1日からこのブログ
「あなたの幸せ力を引き出すストーリーセラピー【ストセラ】」は
https://storytherapy.net/
へ移行します。

こちらのseesaa版は、これまでの記事のアーカイブとして残します。
今後とも、よろしくお願いいたします。

2016年06月07日

小説「機動戦士ガンダムUC(ユニコーン) 福井晴敏 著 角川書店 #6 重力の井戸の底で」その7 それを“否定”せず“手放す”こともせず“向き合う”と幸せ力になる



“怒り”は否定するべきものではありません。

このブログでは“怒り”についてよく語ります。

ざっと読むと、“怒り”に対して
否定的な書き方をしているものが多いように
感じるかもしれません。

それは、“怒り”によって
人生を台無しにしてしまう人が多いからです。

人生を台無しにすると言ってしまえるほど
大げさな問題ではないにしても、
怒りにとらわれて、大切な人を失ったり、
手にできるはずだった幸せを逃がしたしたり
してしまっている人がたくさんいる。

だから、幸せ力を引き出すストーリーセラピー
としては、“怒り”によって幸せを逃さないように、
“怒り”と向き合うことを推奨し続けています。

“怒り”がもとで幸せを手放す人は
本当に多いです。

だから、どうすれば“怒り”を感じずに済むか?
どうすれば“怒り”を浄化できるか?
という観点での話が必然的に多くなるわけです。

でも、“怒り”がなければわたしたちは
今日まで生きてこれなかったし
これから成長発展することもありません。

だから、“怒り”を『手放す』じゃなくて
“怒り”と『向き合う』なのです。

小説「機動戦士ガンダムUC(ユニコーン)」
第6巻 「重力の井戸の底で」 福井晴敏 著 角川書店

既に第7巻も半分ほど読了しています。
ブログ記事でももう第7巻の紹介に入りましたが、
「世界一難しい恋」第7話の記事で“怒り”について
少し触れたので、記事候補のメモの中から、
一度見送った第6巻からの紹介です。


システムに取り込まれようとする自分自身の脈動……!
「そうだ、怒っていい。これは理不尽だ」

「おまえはそのために造られた。
理不尽に対しては、戦わなければならない。
でも怒りに呑まれるな」
 腹の底でうねる熱が、惑ったように揺らめく。
感情から迸る熱、希求する心が生み出す熱。
これを消してはいけない。しかし呑まれてもいけない。
褪せさせず、溺れず、わが身の一部に。
身の内から生じたものなら、制御できない道理はない。
光も闇も併せ持つ心をもって、その中間の道を――。

(P284〜P285より 抜粋して引用、改行はブログ筆者による)



地球連邦政府の首都ダカールが
マハディ・ガーベイによるテロ攻撃によって
火の海になるのを、はるか上空の
偽装貨物船〈ガランシェール〉から目撃したバナージ。

マハディの話を聞いたときに
こうなることを予測していたであろう
艦長のジンネマンとぶつかりあった末
(とてもとても熱くて涙が出るシーンです)

見送られるように〈ユニコーンガンダム〉で
〈ガランシェール〉から発進します。

地上に降下する時の
〈ユニコーンガンダム〉のコックピットの中での
バナージの思考。

それが、今回抜粋して引用した箇所です。

ガンダムの世界で描かれる人の革新=ニュータイプ。

宇宙に出るようになった人類。
それまで使われなかった脳の一部が
活性化されるようになり
他人と誤解なく分かり合える感覚を持つようになる。

しかし、その勘の良さは、
戦場では敵の気配や思惟を察して
俊敏に対応する適正として認識され
エースパイロットとして戦争の最前線で
利用されるようになっていました。

地球の引力に縛られている
オールドタイプから見たらニュータイプ思想そのものが
自分たちの既得権益を覆す“危険思想”なので、
ニュータイプと思われる人が隔離されたり、
その反面、戦争用にコントロールできる
人工のニュータイプを作り出そうと
“ニュータイプ研究所”なるものが作られ
孤児をさらったり、クローン技術まで使って
“強化人間”と呼ばれる人たちまで誕生します。

ニュータイプデストロイヤー=NT-D

〈ユニコーンガンダム〉に秘密裏に搭載された
オペレーティングシステム。

これは敵がニュータイプだと判断すると
自動的に発動してマシーンの性能を飛躍的に引き出します。
この時に真っ白のユニコーンは“変身”して
ガンダムになるのです。

しかし、このNT-Dは、パイロットすら
マシンの一部として取り込んでしまいます。

これまでバナージは〈ユニコーンガンダム〉に乗って
このNT-Dが発動した時の感覚が嫌で
乗りたくないと思ってきました。
自分がガンダムに乗っ取られて
“怒り”が暴走してしまうから。

そのバナージが、自分自身とガンダムに
「そうだ、怒っていい」と肯定する場面。

巻き込まれるように状況の一部となり、
そのことに苦悶しながら
敵と味方の間を行き来して
たくさんのことを感じ、学んだバナージが
自分のことを受け入れて大きく成長した瞬間…

なのかもしれません。

“怒り”の取り扱いに対して、実に完結に
語られていますよね。

否定しないし、手放しもしない。
むしろ「これを消してはいけない」「褪せさせず」
という言葉が使われている。

そのうえで、「しかし呑まれてもいけない」「溺れず」
と言っているんですね。

『褪せさせず、溺れず、わが身の一部に』
『光も闇も併せ持つ心をもって、その中間の道を――』

ハリウッド映画の
「X-ファーストジェネレーションズ」でも
ミュータントが自分の力を引き出す時に
『怒りと集中力の間』という感覚的な表現をしていました。

『燃えよドラゴン』では、ブルース・リーが
弟子に教えるシーンで、「怒りではない!」
と、「気合」について教えています。

「よっしゃ!やってやるぜ!!」

と気合が入る時がありますよね。
“怒り”ではない昂ぶる感じ。

“怒り”に酷似している感覚。
酷似しているだけに間違いやすい。

でも、似て非なるもの。
似て非なるものだけれど、酷似している分
実は移行もしやすい。

変化させやすいんですね。

だから、そのことを知って、意識して、
上手に使えということですよね。

これができることが人が感情の生き物ではなく
精神の生き物である所以ですよね。

でも知らないと…“無知”なままだと、
溺れてしまう。呑まれてしまう。

“怒りを力に変える”とは、そういうメカニズムを知り、
自分の中に認知しているかこそできる。

わたしたちが成長し、よりよく生きていくために必要な
“気合”を生み出すみなものですから、
“否定”せず“手放す”のでもなく、“向き合うもの”

幸せ力は、無気力になることや
“怒り”の感情から目をそらすことでもありませんからね。


             全ての物語のために










posted by ストーリーセラピスト at 08:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ストーリーセラピー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。