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2016年05月03日

小説「機動戦士ガンダムUC(ユニコーン) 福井晴敏 著 角川書店 #5 ラプラスの亡霊」その5 それって幸せそのものじゃない?



最近の若者の感覚にはついていけない。
子どものことが分からなくなってきた…。

「ゆとりですがなにか」
というドラマでも描かれているように
“ゆとり第一世代”と呼ばれる人たちも
さらに若い人たちの言動に
ついていけなかったりしている。

ようするに『世代名』が違うだけで、
いつの時代も古い人=大人には
新しい人=若い世代の感覚がわからない。

生まれたての頃、
すべてを親におんぶにだっこされないと
何もできなかったわが子のことは
親は何でもわかっている気になります。

でも、わが子に自我が芽生えて
自分とは違う感覚を語りだしたり
親が言葉を尽くしてもわが子の心に届かないとなると
わが子のことがわからないと不安になる。

でも、そういうことこそ、
幸せそのものなんじゃないかなと思います。



早く第6巻を紹介したいし、この小説を読むペースに
ブレーキをかけるために息子が好きな
「化物語」シリーズを読み始めたら、こちらもとても良くて
紹介したくなってきてしまったので、
結構あわてて紹介しています(笑)

小説「機動戦士ガンダムUC(ユニコーン)」
第5巻「ラプラスの亡霊」 福井晴敏 著 角川書店


印象的なやり取りがあります。

地球連邦軍の特殊部隊エコーズ。

彼らの容赦のない作戦実行力は
おなじ連邦軍のなかでも
陰で汚れ仕事をしている秘密部隊のそれとして
恐れられています。

『人狩り(マンハンター)部隊』の異名ももっているほど。

『ラプラスの箱』の奪還には
初めからこのエコーズが絡んでいました。

〈ネェル・アーガマ〉に突然やってきて
秘密作戦として強引に協力をさせたのがエコーズ。

その隊長がダグザ・マックールです。

感情のマシンのように忠実に任務をこなす。
自らを“部品”だと解釈して
多少の犠牲には目もくれずに任務遂行を第一とする。

その姿勢はバナージにも
ロボットのように見えるようです。

しかし〈ネェル・アーガマ〉がどう動いていいか
迷いあぐねているときに「人質(バナージ)救出作戦」
を言い出したのはダグザでした。

本当は人としての揺らめきは持っているダグザ。
部下のコンロイに胸の内を漏らします。

“多数の安全のためには
少数の犠牲は容認されなければならない“
そうやって生きてきた…でもそれは…
「逃げているのかもな」とダグザ。

現実を呑み込まなければやってこれなかったのが事実。
バナージはその現実を呑み込めずにあがいている。
そんなバナージのことをコンロイは、子どもなんだと言います。
「傷つきたくないから、殻の中に閉じこもってるんです。
あれでは何も救えやしない」

確かにそうなのかもしれないが、
そんなバナージのほうが本当の意味で
現実に向き合おうとしているとも思えてしまう。

そんなダグザの心中をおもんばかってか、
コンロイが言います。

「仕方がないことだとは言いません」
「世界には常に改善の余地がある。
現実に抗って、世の中を変えてゆく天才というものもいるのでしょう。
でも、彼らに未来を考えてもらうためには、
現実という時間を背負って歩く人間が必要です。
現実と同化してしまった、我々のようなつまらない大人が」
(P114〜116より一部引用、改行はブログ筆者による)




現実に抗って世の中を変えてゆく天才…
彼らに未来を考えてもらうためには
今そこにある現実を背負って歩く人間も必要。

今のダメな部分に若い世代が異を唱え
変えてくれるとしても“変わる”という結果は
今出るわけではなくて未来に出る結果です。

でも“今”は誰かが引き受けないといけない。

それは古い人間、過去に一生懸命変えようとして
今を創ってきた大人たち…

次の世代に未来を考えてもらうために
今を大人たちが背負う。

子どもが生まれたときに感じたあの無限の可能性。
未来にひらかれた無限のパワー。
まさに子どもはみんな天才。

それを思うと、彼らの考えが分からないことなんて
当然のことであって、そんな彼らが
そんな風に新しい未来を考えるために
わたしたち古い人間が今という現実を支えるのは
むしろ喜びに感じます。

この時にダグザやコンロイたちが感じている
バナージへの思いは、
子どもたちの未来に思いを馳せながら
今、目の前の仕事に精を出すお父さんたちのそれを
象徴しているとも受け取れる。

だとすると、若者たちの“甘さ”も
“わからなさ”も良くも悪くも
未来を変えるものでしょうから、
嘆くよりも喜んでいいのかも…

褒める必要はないし叱ればいい。

でも、それをどう受け止めどう未来に役立てるのかも含め
それは次代を担う人たちが決めること。

わたしたちはわたしたちの子孫の可能性を信じて
その子たちに精いっぱいのものを託せればいい。

わたしの子どもが生まれた時の
あの身震いするような感動は
結局そういう武者震いだったんだろうなと思います。



                  全ての物語のために











posted by ストーリーセラピスト at 08:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ストーリーセラピー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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