お知らせ 2019年10月1日からこのブログ
「あなたの幸せ力を引き出すストーリーセラピー【ストセラ】」は
https://storytherapy.net/
へ移行します。

こちらのseesaa版は、これまでの記事のアーカイブとして残します。
今後とも、よろしくお願いいたします。

2015年10月04日

「カンニング・モンキー/天中拳 日本語吹替版(壊吹)」行き詰ったら逆張り!



「技に溺れる」という言葉があります。

一度上手くいくと、それだけが正解だと思い込み
成功した時のセオリーから抜け出せなくなる。

成功の波に乗っているときは
それでいいかもしれませんが、
それだけではやがて行き詰る。

そのときに、技に溺れていた自分に気づき
本質を見極める力や、
これまでの成功のセオリーを捨て
新しい可能性を開拓する力が求められます。

ところが、
まだ誰もやったことないこと、新しいことを…
と求め始めると袋小路にはまり込みやすい。

そんなときに、こういうやり方を試してみるのは
突破口をつかむキッカケにはなるかもしれません。

それは、あえて成功セオリーの逆をやってみる。
という発想。



イマジカBSの吹替偉人伝シリーズ。
8月〜12月に特集を組まれている
「ジャッキー・チェン吹替劇場」
そのオープニングを飾った2作品目、

「カンニング・モンキー/天中拳」

日本語吹替版(壊吹)を観ました。

カンフー未経験の青年コウ(ジャッキー・チェン)。
実力がないくせにいきがってばかりの彼が
雑用係の仕事の募集に応募しますが、
雇い主は怪しげな女盗賊だと分かり逃げ出します。

道中、賞金稼ぎでムチの名人が
お尋ね者と対決しているところに出くわします。

陰からのぞき見るように見守っていたコウは
両者相打ちとなったのをいいことに、
賞金稼ぎになりすまし賞金を手に入れます。

その様子をはたから見ていた老人が…

そんなコウは街で女盗賊一味と再会。
慌てて逃げますが追い詰められて、戦う羽目に…
もちろん歯が立ちません。
あわや、というところで謎の老人に救われるコウ。

コウは老人にカンフーを教えてくれと頼みます。
老人はカンフーを教える条件に
老人の使いとして街に行きある人間にあって欲しい
とコウに頼みました。

その道中で時折現れる“屁っこき”に
カンフーを少しずつ教わったり、
“屁っこき”からカンフーの教本をもらったりしながら…

そして、コウは方々の盗賊や山賊たちが
こぞって狙っている不老長寿の秘薬を運ぶ
老人の知人と出会い、秘薬運びをサポートすることに。

次から次へと襲ってくる盗賊たち。
コウはカンフーを上達させながら
秘薬を守りぬくことができるのか…



ジャッキー・チェンがロー・ウェイプロダクションで
自称巨匠のロー・ウェイに反発し
若い監督と組んで作った意欲作です。

当時、ブルース・リー亡き後、
ロー・ウェイ監督は、ジャッキー・チェンを
第2のブルース・リーにしようと躍起になっていました。

しかし興業成績は芳しくないものばかり。

ジャッキーは、観客が求めているのは
ブルース・リーの代役ではないことを分かっていました。

そこで、若い意欲的な監督と組んで、
それまでのブルース・リーの二番煎じ的な
作風を全て禁じて、あえてその逆のことばかり
やってみたわけです。

ジャッキー自身、「バカげたギャグばかり」と言いつつも
意欲的なだけに気に入っている様子。

これでもかと、バカげたギャグばかりです。
オープニングからしてそれまでのシリアスな映画を
茶化すようなパロディばかり。

いきなり座頭市風に登場したジャッキー、
周囲を悪漢に取り囲まれ
白目のままかっこよく逆手持ちで刀を抜き
敵を切りまくった!…かと思いきや
白目を普通にして周囲を見渡すと
悪漢は傷一つついていなくて逆に袋叩きに。

また剣の達人風に登場し
飛んで来る無数の矢を剣を振り回して
全て弾き返した!!…かと思いきや
全て体に刺さっていることに気づいて倒れちゃう。

こんなオープニングです。

本編クライマックスでも、ずっとそのノリで、
ラストのボスキャラと戦うときは
敵のべん髪を引っ張ると、実はカツラでつるっぱげ…
調子に乗ってブルース・リーよろしく
カツラヌンチャクでキメようとしますが、
今ではジャッキーギャグのお決まりですが、自分の顔を強打。

その最後の戦いも、まだカンフーの腕前は不完全なので
実戦中に教本を観ながら戦います。
地面に散らばった教本を観て、
戦ってみますが、実は逆さまだったり、
絵なので足の動きに合わせて
足が何本も書かれていると
「こんなのできないよ〜!」と混乱したり…

とにかく悪ふざけのオンパレード。

でも、それがアイディア満載で
次から次に巧みにストーリーに組み込まれているので
全く飽きない。笑いながら最後まで見ちゃうんですね。

ドリフのコントにテンポの良いカンフーアクションが
加わったような楽しさなのです。

完成当初はロー・ウェイ監督が怒って
お蔵入りにされたそうですが、
時を経て、公開されることに。
やはりふざけ過ぎの感はあっても人気は上々。

「蛇拳」「酔拳」で成功をおさめる前から
ジャッキー・チェンスタイルは確立されていたわけです。

「今までのセオリーを全部禁止してみようぜ!」

という試みでヒットした作品というのはありますよね。
たとえば「踊る大捜査線」は日本のテレビドラマでは
その代表例です。

それまでの刑事ドラマは「太陽にほえろ」が
そのスタンダードを作っていました。

アクションが売りの「西部警察」にしろ
ポップなノリが売りの「あぶない刑事」にしろ
人情主軸の「はぐれ刑事 純情派」や
チーム戦の「刑事貴族」などなど、
様々な刑事ドラマがありますが、
基本は「太陽にほえろ」で作り上げています。

そこで「踊る大捜査線」はその刑事ドラマの
基本を全て禁じ手にして封印。

所轄が勝手に捜査しない。
拳銃なんて勝手に持ち出さない。
パトカーも勝手に乗れない。
お互いをニックネームで呼ばない。

だから「踊る大捜査線」は刑事ドラマではなく
サラリーマンものになっていったんですね。
それが現実の組織論に発展し、
多くのサラリーマンの支持を集めて
本放送後の再放送やビデオレンタルなどで大ヒット。

という流れになり今やドラマのスタンダードを
作った代表作となっています。

「踊る大捜査線」の脚本を書いた
君塚良一さんやプロデューサー、ディレクターたちは
過去の刑事ドラマを研究していく過程で
もう一つの事実に行きつていました。

それは刑事ドラマのスタンダードを構築した
「太陽にほえろ」も、スタート時は
それまでのドラマの常識を覆した
実験作だったという事実。

ブルース・リーが作り上げたカンフー映画ブーム。

ブルース・リー亡き後の映画界を
自分たちの力でけん引していかなければならなくなった
当時の香港映画界の中から出てきた若い異端児たち。

その筆頭がそれまでのカンフー映画を
全てパロディにしてしまった
ジャッキー・チェンや若い監督たちだったわけですよね。

これまでのやり方が通用しない!
なんだか行き詰っている感じ!

そう感じたら、あえてこれまでの逆を突いてみる。

シンプルだけど、そこから新たな
スタイルが生まれてくるものなのでしょう。


               全ての物語のために











posted by ストーリーセラピスト at 08:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ストーリーセラピー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。