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2015年08月24日

小説「キャプテンハーロック 竹内清人 著(角川文庫)」その3 答えは自分で見つけるもの



断捨離をしていてふと思いました。

前にも同じようなことに思い至ったことは
あるのですが、そのたびに忘れてしまうこと。

部屋の片づけをしていて、
もっとも時間がかかるのが
わたしの場合は、本の整理です。

とにかく本が多い。

断捨離の提唱者、やましたひでこさんの
DVDに合った通りの法則で
部屋内の本棚やクローゼットの中の
本の量を考えると、
もっとも快適な量になるまでに
いったいどのくらいの期間をようするやら…

実はクローゼットの中で
邪魔になるほど空間を占領していた衣類が
ありました。

10年かけて溜めてきた衣類です。

でも、それはものの1時間で片が付いたのです。

それが、本となると何時間も、何日もかかる。

これは明らかに量の問題ではありません。
わたしの思い入れの問題です。



断捨離はモノを通して自分と向き合う作業です。
ストーリーセラピーは物語を通して
自分と向き合い、幸せにつなげてほしいと願って
続けています。
この小説は、1冊読み終えるまでに、何度も
自分と向き合う羽目になりました。

小説「キャプテンハーロック」

竹内清人 著 福井晴敏 ストーリー 松本零士 原作
(角川文庫)

わたしが少年のころに惚れたハーロックは
映画「銀河鉄道999」に登場したハーロックです。

映画「銀河鉄道999」は未来の地球が舞台で
機械の体を手に入れた富裕層が住む
きらびやかな未来都市とは別に
貧乏で機械の体を手に入れられない
生身の人間たちが潜む荒廃した町があります。

その荒廃した街の壁に貼られた
キャプテン・ハーロックの指名手配の貼り紙。

映画の最初のシーンはハーロックの
貼り紙なんですね。

そんなハーロックに憧れる主人公の少年
星野鉄郎と一緒に冒険をしていると
ピンチのときに憧れのハーロックが現れる。

その男らしい立ち居振る舞いから
少年のころのわたしも鉄郎と一緒に
ハーロックに憧れました。

そして、思春期に差し掛かり、
心が大人と子供とのはざまで
モンモンとし始めるころ、

「わが青春のアルカディア」という
ハーロックが主役の映画を観ました。

「999」では完成されたヒーローだったハーロックが、
片目を失い、愛する人を失い、
命がけで守ってきた地球から追放される…

そこには苦しみに悶えて涙を流す
ヒーローになる前のハーロックが描かれていました。

わたしの中で、ハーロックが
本当のヒーローになった瞬間だったのかもしれません。



フルCGアニメーションで30年ぶりに蘇った
「キャプテンハーロック」は
それまでのコミックやアニメのハーロックを
自分のヒーロー像としてきた
『かつての少年たち』には、
受け入れがたい部分も多くあるは事実だと思います。

わたしは初めから、
福井晴敏×松本零士という企画そのものに
「キタ〜〜〜〜〜〜!!」
と興奮したし、わたしの中のハーロックは
声を演じているのが井上真樹夫さんなので
それ以外の人が演じるものは別物という
割り切った見方もできていました。

初めから肯定するつもりで劇場に行ったんですね。

それでもやっぱり「俺の中のハーロックではない」
という部分も多くあるわけです。

小説版を読んでいて、また一つ気づきました。
CG版の小栗旬版ハーロックを
なぜ「俺のハーロック」として認めてなかったのか?

ハーロックがこんなにイジけるはずがない!
そんな個人的なイメージがわたしの中にあったからです。

「福井晴敏は、ハーロックをテロリストにしちゃった」

主人公ヤマと一緒に観客が知ることになる
ハーロックの秘密。
ハーロックが何をやろうとしているのか?
それは宇宙規模のテロ行為です。

少なくともわたしはそう思った。
いや、福井晴敏さんもそう思っているから
主人公ヤマと、ハーロックのラストの
やり取りが描かれているのでしょう。

ハーロックがそんなことするはずがない…
わたしの中にどこかそんな思いがあったんですね。

でも、断捨離をしながら
そしてそのタイミングでこの小説を読んでいて
「銀河鉄道999」と「わが青春のアルカディア」を観たころの
自分を振り返ることになり、わかりました。

ハーロックにだって身もだえするほどの
悩み苦しみがあるし、
成長しなければならない時期は何度もあったはず。

その過程の一つが描かれたと思えばなんてことはない。

ふと、そんな心境になり、
今まで以上に、小栗旬版ハーロックを
ハーロックとして受け入れることができました。


そのきっかけとなったセリフが
竹中清人さんの小説版だけで記されています。

主人公ヤマが今後のことを捉えかねて
ハーロックを問い詰めるシーンが描かれます。
その時にハーロックが答えます。

「俺に求めるな」

ヤマも馬鹿ではないのですぐに
その意味を把握します。

把握するというよりも、本当はわかっていたことだ
と、地の文章の部分で語られる。

『答えは自分で見つけるもの』

ということですよね。

この「俺に求めるな」のシーンは映画では描かれません。
小説だけで描かれている。

でも、映画でも描かれた最後のシーン。
ヤマとハーロックのやり取りで
ヤマの行動にハーロックが言います。

「それがお前が出した答えか…」

小説の「俺に求めるな」のシーンのおかげで
このラストシーンが非常に生きてくる。


断捨離では「要・適・快」という言葉が使われます。
不要なもの不適な量、不快なものを
取り除いていくことで「必要・適量・快適さ」の
バランスをとれるようにしていく。

そのためには、モノを通して自分と向き合うのは必須。

わたしにとっては蔵書の一冊一冊が
自分の「今」にどうなのか?
とても深く向き合う必要があるんですね。
だから時間がかる。

衣服でも、書籍でもないもので、
一度は処分しようかと迷ったモノで
自分と向き合うことで
コレが似合う部屋を目指せばいいんだ!
と今回の断捨離の一つの基準になり、
処分を踏みとどまったモノがあります。

それはレコードプレーヤー。
アナログレコードに針を落として
クルクル回るアレですね。

今までアンプにつながっていたのですが
書籍やPCのプリンタなどに埋もれて
使ていませんでした。

でも、音の波から無駄を省いてできた
CDよりも・・・、そして、そのCDの音の波からも
さらに無駄を省いて構成されている
MP3データよりも、無限の世界を構築してくれる
アナログ音源。

精神的にも、部屋という空間に広がる
音の世界の割合としても、
音楽を楽しむときの快感としても、
今のわたしにとっては必要なもの。

これは、誰に相談しても出せない答えです。

人生における物事の解釈は
ほとんどが人に答えを求められるものではないですよね。

「俺に求めるな」

この一見突き放すように聞こえる言葉は、
人の心の成長に対して、
とても愛情深い言葉なのかもしれません。


                全ての物語のために





















posted by ストーリーセラピスト at 08:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ストーリーセラピー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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