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2015年03月31日

ドラマ「株価暴落 #5」長いものに巻かれるのは何のため?



「長い物には巻かれよ」ということばがあります。

長い物とは、説によると蛇だとか象の鼻だとか、
いろいろあるようです。

長い物には巻かれよということわざを
あなたはどのように解釈していますか?

一般的には強いヤツには逆らっても無駄だから
なすがまま、逆らわずにいなさい。

みたいな感じですよね。

たぶん、「状態」としてはそれで合ってるんだと思います。

しかし、わたしは思います。
これは一時的な目に見える状態の話であって、
永遠に、そして目に見えない心の部分までもを
表しているものではないんじゃないか?

たとえば、象の鼻が長い物の語源だとされる説では…

『むかし猟師が象の鼻に巻き上げられて
運ばれていると、獅子が現れた。
猟師が石弓で獅子を倒すと、
像が猟師を象の墓場へ連れていった。
そこには象牙がたくさん埋まっており、猟師は大もうけした』

という話がもとになっているのだとか…

つまり、猟師は象の鼻に巻かれて、
自分よりも強い象に運ばれるがままにして、
最後は自分の利を得ているわけです。

つまり、巻かれるなら巻かれるで、
あなたの利は何なの?ってことです。

ただ勝ち目がないからなすすべなく服従して
心まで捧げろということではないですよね。

猟師は「大もうけしてやろう」という気持ちはなかったでしょうが、
象にはかなわないから象の言いなりになろうとしたわけではない。
「まあ、なるようになるさ」と大きく構えながら、
常にチャンスを狙っていたんじゃないでしょうか?



織田裕二さんにヒーローを演じさせたらもう、
なんて言うか、ズルいよね!
絶対かっこよくなるもん。
「Oh,My Dad!(オー、マイダッド!)」では、
ダメダメなパパが一人前になる姿を演じました。
こういうのもとても上手いけど、
黒田康作シリーズのような「できる男」もハマる。
どうしたって主役向きの俳優ですよねこの人。

ドラマ「株価暴落」

第5話(最終話)を観ました。

友部(石黒賢)が仕掛けた風間会長(竜雷太)の
解任動議が否決されたことを知った板東(織田裕二)は、
やむを得ず追加融資を決断しました。

満足そうに笑みを浮かべる二戸(高嶋政伸)は、
一風堂の株価暴落の責任を板東に負わせ、
査問委員会に掛けるよう画策していました。

その頃、一風堂に新たな爆破予告が届きます。

犯人から呼び出された黄(瀬戸康史)が青山店に向かうと、
そこには由希(川島海荷)の姿が…。

追加融資を決議する経営会議が迫る白水銀行。

二戸と風間の癒着の証拠をつかめなかった坂東は、
川嶋部長(矢島健一)に言いました。
「でも、まだあきらめはしません」
部長は「勝算はあるのか?」と問いますが、
板東は一言「いいえ」と返すのでした・・・。



板東がある人物に面会に行き、
腹を割って話すシーンが描かれます。

板東は基本的に人を信じているのでしょうか?
誰に対しても正面から誠実に本音をぶつけます。

このとき、板東の信念からの言葉が聞けます。

「誰かがこの負の連鎖を断ち切らなければ、なにも変わりません」

白水銀行側も一風堂側も、
そのほとんどが一風堂を倒産させないために
すぐに融資すべきだと言っている中、
板東だけは首を縦に振りませんでした。

なぜなら、それでは余計に傷口を広げるだけだから。
それではお金が死に金になってしまうから。

板東は、融資するなら生き金にして欲しい。
そのためには一風堂の経営体質が
抜本的に改善される必要があると考えているわけです。
その見込みがあれば、すぐにでも融資したいと思っている。

つまり、誰よりも本気で一風堂を救いたいと思っている。

そんな板東も融資するための稟議書を作り、
印を押しました。

一風堂がつぶれたとき、一人も自殺しないと言い切れるか?
部長にそう言われ、言い返せなかった。
それは板東が頑張ってなんとかできる範疇を超えているからです。

長い物には巻かれるしかない局面でした。

でも、長い物に巻かれる流れに乗りながらも
まだあきらめていないという板東。
勝算はないと言い切りながら、あきらめていないと言い切る。

彼があきらめていないのは、二戸と風間の癒着問題?
それとも一風堂の抜本的な経営体質改善?

どちらもです。
だから、このドラマが熱いんです。

ぎりぎりまで諦めない板東に最後に勝機が訪れるのか?


そう。板東は銀行の中では
「決して長い物に巻かれようとしないヤツ」
だと思われているでしょう。

しかし、今回の事件では、長い物に巻かれて、
勝機を見定めようとした。
たぶん、勝機が来なくても最後の最後はあらがったことでしょう。
負けるとわかっていても戦わなければならない時がある。
板東はそれを知っている男です。

そもそも、銀行に勤めているということ自体がもう、
長い物に巻かれている状態です。

板東は、父親の小さな電気店の経営が危ないとき
銀行が融資してくれ、その時の父親の嬉しそうな顔が
忘れられず、銀行マンになったのです。

銀行という長い物の力を借りて、
見込みがあるのにお金がなくて困っている企業に
傘を差しだす銀行マンになりたくて。

象の鼻に巻かれている猟師と一緒ですよね。

そういえば、映画「里見八犬伝」では、
志保美悦子さん演じる犬坂毛野が、彼女に恋をした蛇の妖怪と
最後に一騎打ちをするシーンが描かれます。

「誰も愛さず。誰からも愛されず」

そんな人生を歩んできた毛野。
最後に切り合いで瀕死の状態を負った毛野は、
彼女を愛した妖怪の蛇に巻かれます。
そして蛇の頭が自分の懐に入ってきた瞬間に
刃を突き立てるのでした。

こちらは蛇でしたが、長い物に巻かれて
勝機を掴んだ瞬間が象徴的に描かれています。

長い物には巻かれよ

決して身も心も永遠に服従してしまえということではない。

人間は自然に対してでさえあらがって
生きながらえてきた種族です。

大自然の中で、人間にはどうしようもない
大いなる力を感じながら、
それを利用しながら生きてきた。

長い物には巻かれても、常に勝機をうかがっている。
勝機が来た時のために淡々と準備を重ねている。

その在り方が、長い物に巻かれるためのルールです。


                 全ての物語のために














posted by ストーリーセラピスト at 08:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ストーリーセラピー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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