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2015年01月07日

「河童のクゥと夏休み」子どもに“良く”育ってもらうには?



先日、何かでとても強い男子生徒の話を聞きました。
いや、何かで読んだんだったかな…

とても印象深い話しでした。

強さに関して、どう息子に教えればいいか、
その教え方やタイミングを見計らっていたわたしには
ちょうどいいストーリーでした。

息子が、友達にケンカを売られたり
いじめられたりした時の話をたまにしてくれるのですが、
「やられたらやり返せ」と教えるのもためらわれるし、
だからと言って、やられっ放しでいて欲しくもない。

強さってなんだ?とか、仲良くするには?
あるいは無用な暴力を避けるには?

わたしたち大人は、特に親は、
我が子に「こうあって欲しい」と思うと、
それにそぐわない意見を子どもが言った時に
「そうじゃなくて、こう考えたら?」
などとついついアドバイスをしてしまいます。

しかし、その思いを一方的に伝えても
「自分の気持ちを分かってもらえなかった」
と思われるだけで、親が望むように受け取って
そう育ってくれるわけではありません。

だから、わたしは息子が何かを感じてくれる
ストーリーを探していたのです。



数年前から息子と一緒に見てみたいと思って
気になっていたのですが、
興味を持っていないと無理に誘っても
「いや、いい」とそっけない返事が返ってくるだけ。
ところが最近チャンスが来ました。

「妖怪ウォッチ」と小学校のおかげ…
そのチャンスのワケはあらすじの後に説明しますね。

「河童のクゥと夏休み」

というアニメーション映画を、
息子と一緒に観ることができました。

夏休み前のある日、康一が学校帰りに拾った石を洗っていると、
中から河童の子どもが現れます。

その鳴き声から「クゥ」と名づけられたその河童は
人間と同じ言葉を話し、
康一の家族もクゥのことを受け入れ、
クゥと康一は仲良しになります。

やがてクゥは河童の仲間のところへ帰りたいと言いだし
河童伝説が残る遠野の事をしった康一は
クゥを連れて遠野まで旅に出ることに。

しかし、クゥが眠っていた数百年の間に
日本の妖怪たちの事情は変わっていたようで
思うように仲間は見つかりません。

東京ではクゥのことが噂となり
やがて、大きな騒動へ発展していくのでした…。



130分以上あるこの作品。
子ども用のアニメーションとしては
大長編と言っていいでしょう。

脚本・監督は実写映画化もされた
『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦』などで
高い評価を受ける原恵一監督。

彼が、5年の制作期間を経て完成させた超大作だそうです。
原作は児童文学作家、木暮正夫の「かっぱ大さわぎ」「かっぱびっくり旅」。

わたしの息子は、わたしが息子も気に入るだろうな…
と思っても、自分が興味を持たないと薦めても観てくれません。

しかし、二学期の終わりに、
学校で「フレンズ もののけ島のナキ」という
CGアニメーションを観たそうで、
偉く感動して帰ってきました。

「また観たいからTSUTAYAで借りてきて!」と。

チャンス到来です。
じつはこの「フレンズ もののけ島のナキ」こそ、
以前、新作でレンタルされたころに、
わたしが息子に薦めてみて「いや、いい」と
そっけなく振られた作品でした。

「ほら、父が前に薦めた映画、面白かったやろ?」
「そうだったっけ?」

さっそくわたしはTSUTAYAにいって「ナキ」と
あと二つ、以前から気に入るだろうなと思っていた作品、
「豆腐小僧」という妖怪CGアニメーションと
「河童のクゥと夏休み」も借りてきたのです。

息子は「妖怪ウォッチ」のおかげで
“妖怪”にも興味を持っています。

「妖怪ウォッチ」に出てくる妖怪は
制作者のアイディアがもとで生まれた
みょうちくりんなモノばかりですが、
(「スティーブ・ジョーズ」とか「いったんごめん」とか「スネスネーク」など…)
作品中でも“古典妖怪”として、
古来からの妖怪たちも登場します。

中でも“河童”は息子のお気に入り。

さすがに今回は息子も3作品とも素直に見て
「面白かった!」と言ってくれました。


さて、「河童のクゥと夏休み」

康一は、クゥの存在を秘密にしていたことから
クラスメイトに苛められるようになります。

また、クラスでもともと苛められていた少女がいて
彼女と仲良くなっていったこともあり
さらにからかわれる元となっていました。

康一は決してケンカっ早いヤンチャなタイプではありません。

あるとき、康一と少女が連れだって下校していると、
いじめっ子たちに囲まれてからかわれます。

自分のことを言われても黙っていた康一。
しかし、いじめの矛先が少女の方に向いた時、
康一は我慢できなくなり、勇気を振り絞って
ガタイのいいいじめっ子に向かって行きました。

相撲の天才、クゥに教わったワザを使って
いじめっ子の大将を地面にねじ伏せて
馬乗りになり、相手に謝らせました。


この作品を観た日の夜、
小学四年生の息子と2人でお風呂に入っている時、
学校であった嫌なことを息子が話してくれました。

息子は1年生の頃から、
たまに「友達にドン!ってされた」とか「蹴られた」
と言って泣きながら帰ってくることがありました。
今もたまにあるようです。

実は腕力は結構ある方なのですが、
性格的に暴力は振るわないようです。

そんな息子に、わたしは
「やり返せ!」と一方的には言えません。
ケンカをせずに治めるということも才能のひとつだとも思っています。

かと言って、やられっ放しにもなって欲しくない。

話題はその日見た「河童のクゥと夏休み」での
康一がいじめっ子に謝らせたシーンの話になりました。

自分のことを言われた時は、康一は黙っていたけど
女の子が苛められたら黙ってなかった…あれ、カッコよかったねと。


そこで、最近わたしが何かで読んだか聞いたストーリーを
思い出したのです。

ある中学での話。
ある大人しい男子が、ガキ大将的な男子に目を付けられ
ケンカを売られます。

ガキ大将としては、自分が一番強いことを示すために
男子は全員やっつけておきたい。
ケンカで勝つことが男の証明だったのでしょう。

しかしその大人しい男子は、絶対にケンカを買うことは
ありませんでした。

「ボクはケンカはしないよ」「ケンカは嫌いだ」と…

ある日、掃除の時間に、
なんとしてもケンカを買わせたかったガキ大将は
大人しい男子の掃除の邪魔をし始めました。

とうとう大人しい男子もたまりかねて
大声でガキ大将に言ったそうです。

「そんなにケンカしたければ、ボクを殴れよ!
ただし、ボクは絶対にケンカはしないからな!
さあ、来い!」

と、持っていたほうきを投げ捨てて仁王立ちで
ガキ大将と対峙したそうです。

みんなの前で手出しをしない相手に襲いかかれば
ガキ大将の面目もありません。

結局、ガキ大将は「ケンカもできない弱虫が!」
とたんかを切って立ち去ったそうです。

でも、誰が観ても勝敗は決まっていました。
男子も女子も、それまでただ大人しいだけだと思っていた
彼を、尊敬のまなざして見ていたそうです。

強さとは何なのか?

口で説明するより、強烈にイメージづくストーリーでした。

たしか、その話を紹介してくれた作家さんか、
語りべさんが通った中学校で見た実際のお話でした。

その物語を息子に話して聞かせました。

「…それ、凄いねぇ…」

そして、夜寝るときには、
「さっきみたいな話、もうないと?」
とまた話を聞きたがりました。

息子にも強烈に印象づいたようです。

「強さって腕力じゃないよね、心の強さだよね」

と言葉で説明するよりも、
感受性でそんな感じのことを感じ取ってくれたハズです。

わたしが、息子にも映画やマンガなど、
物語にどんどん触れて欲しいと思うのは、
そういう思いをいっぱいして欲しいからです。

物語というものは、頭ではなくて心に届ける文法です。
物語(ストーリー)=“心語”

これからも、フィクションも経験もひっくるめた様々な物語から
いっぱいいっぱい感じとって
“良く”育って欲しいと願っています。

もちろん、その物語から何を感じ取るかは
物語に触れた本人にしか決められないことですけどね。



                    全ての物語のために









posted by ストーリーセラピスト at 08:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ストーリーセラピー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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