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2014年03月31日

小説「ジーン・ワルツ 海堂 尊 著 新潮文庫」その2 成長を促すアドバイス



心理カウンセリングの勉強で言われます。

悩みは人生の宿題。
悩んでいる人から悩みを取り上げたらいけない。
それは成長の機会を奪うこと。
だから、悩んでいる人の鏡になって
自分で気付きを得られるようにサポートをしてあげる。
決して手取り足取り答えを与えるヘルプじゃないんですよ。

・・・と。

カウンセラーに相談すれば悩みを解決してくれる。

と思っている人は多いのではないでしょうか?

それは間違いです。
悩みを解決するのは自分自身。
ただその手伝いをしてくれる。

一人で迷路に迷い込まなくていいように
可能な限りのサポートですね。

子育てや人材育成も基本的には同じです。
もちろん相手が子どもや新人であれば
ヘルプが必要なときもあります。

その見極めは必要ですが、
カウンセラー的な視点を持てているかどうかは
大人の視点を持っているかどうか?
ということでもあります。


現在じっくり読んでいる小説

「ジーン・ワルツ」(海堂 尊 著 新潮文庫)

「極北クレイマー」(朝日文庫)で
北海道極北市の産婦人科医・三枝久広が、
一人の妊婦の術中死により逮捕された事件。

産婦人科医療が大きな衝撃を受けてから半年後・・・

帝華大学医学部産婦人科学教室の女医・曾根崎理恵は
発生学講師の傍ら、週一回非常勤の医師として
三枝久広の実家でもある産婦人科医院、
マリアクリニックに勤務していました。

三枝久広の母、茉莉亜が院長を務めるマリアクリニックは
先の逮捕事件の煽りを受けた上に、
茉莉亜が末期の肺癌に侵されたことにより
閉院が決定。

理恵はその最後の患者である5人の妊婦達と関わっていきます。

一方、理恵の同僚の准教授・清川吾郎は
理恵が代理母出産に手を出したという
不穏な噂を聞きつけるのでした。


理恵の5人の患者のひとりに
20歳になったばかりの青井ユミという患者が登場します。

ギャルというのかヤンキーというのか
簡単に男友達と関係を持ち、
妊娠してしまったからと中絶をしに来たのがキッカケ。
初めはまだ19歳だったため保護者の承諾が必要でしたが
誕生日を迎え、相手の男性の同意があれば
中絶は可能となりました。

しかし、理恵が中絶がどういうことなのかを
説明するとユミは心変わりして
出産を決意します。
ところがその矢先に、今度はユミの胎児は
腕がないという障害を持っていることがわかり、
理恵ははユミと父親に当たる青年に
改めて決断を迫るというエピソードが描かれます。

理恵は優しい微笑みは崩さないままも
厳しく現実を突きつけます。

そして、おろしなさいとも生みなさいとも言わない。
頑張りなさいとも言いません。

応援も非難もしない。
状況という現実を示し、その上でこれから親である
若い2人に、自分達の感情という現実をつきつけ
決断は2人にゆだねます。

父になる青年が理恵に
「先生ならどうしますか?」
と質問するのに対して、
理恵は「それは自分が答えることではない」と、
突き放します。

突き放された・・・
まさに苦渋の選択を迫られている人間にとっては
藁をもすがる想いでしょう。

しかし、そこは自分達で考え
その結果に自分達で責任をとらなければならないところ・・・

理恵が決して口にはださない心情描写に

・・・強くなるのよ。強く。

という祈りの一文が記されています。
2人を見守りながらも、その気持ちすら見せず、
とにかく現実を知らせる。

2人の感情に自分がプラスにもマイナスにも
影響を与えない優しさと厳しさのバランス。

息を呑むような鋭利な感受性を持って表現された
とてもデリケートなシーンだと感じました。

理恵は医者というプロフェッショナルです。
しかも産科専門の・・・

わたし達は何かの学問の専門ではなくても
親や上司というプロフェッショナル以上の
「教育者」であったりします。

どれだけの自己成長を伴わなければならないのか・・・

わたしは自分自身も、そして息子も五体満足で
今も健康である奇跡に感謝するとともに
自分の責任を改めて感じました。

とはいえ、あまりこういう話ばかりすると、
責任の重さにばかり気をとられて、
その責任とは比べ物にならないくらいの幸せという現実を
見れなくなる人もいそうなので付け加えておきます。

親になる技術を体得してから親になろうだなんて
まずもって不可能です。

よくいうように、子どもの存在がわたし達を親として
成長させてくれるものです。
子どもがわたしを親にしてくれる。

何よりも彼らの存在そのものが奇跡。
それ以外にどんな幸せがいるというのか!
といえるほどの幸せです。

「五体不満足」の乙武洋匡さんのお母さんは
手足がない洋匡さんが生まれた瞬間に
「カワイイ」と愛おしさしか出てこなかったそうです。

その子の存在そのものが幸せという奇跡。

それは忘れないで下さい。

そして、親になる準備として、
ヘルプとサポートの違いを少しずつでも
理解できるようにしておくといいですね。

わたしは親になってから知ったので、
知った瞬間は猛烈に反省しましたから。
「そんなことも知らずに親になったんか!!」と。

いま、あなたがまだ親になっていなくて
この文章に出会ったとしたら、それだけで
わたしより一歩先にいるということになりますよね。

部下を持っている上司も!
人材育成のヒントは子育てにあり!です。



              全ての物語のために











ラベル:知らずに親になったんか!! 体得してから親になろうだなんて 子どもがわたしを親にしてくれる 出産を決意 知った瞬間は猛烈に反省 親になる技術 自分達で考え 結果に自分達で責任をとらなければならない 突き放された 頑張りなさいとも言いません 決断は 厳しく現実を突きつけます 見守りながら 比べ物にならないくらいの幸せという現実 ヘルプとサポートの違いを 微笑みは崩さないままも 極北クレイマー 曾根崎理恵 中絶をしに来た 産婦人科医療 清川吾郎 ヤンキー 妊婦達 帝華大学医学部 新潮文庫 茉莉亜 相手の男性の同意 マリアクリニック 海堂 尊 三枝久広 ギャル 青井ユミ 保護者の承諾 大人の視点を持っているかどうか? 大きな衝撃 北海道極北市 成長の機会を奪うこと 藁をもすがる想い 強くなるのよ。強く。 親になる準備 応援も非難もしない 責任の重さにばかり気をとられて 責任を改めて 幸せという奇跡 その矢先に 何かの学問の専門ではなくても おろしなさいとも生みなさいとも言わない 決して口にはださない心情描写 その子の存在そのものが幸せ 健康である奇跡に感謝 ヘルプが必要なとき 悩みを取り上げたらいけない 答えを与えるヘルプ 気付きを得られるようにサポート 悩んでいる人から 人材育成 子育て 悩みは人生の宿題 成長を促すアドバイス 一人で迷路に迷い込まなくていいように 心理カウンセリング サポート 手伝いをしてくれる カウンセラー的な視点 悩みを解決してくれる ヘルプ その2 カウンセラー 自分達の感情という現実をつきつけ 状況という現実を示し 親や上司というプロフェッショナル以上の教育者 五体不満足 愛おしさしか出てこなかった にゆだねます 自分がプラスにもマイナスにも影響を与えない優しさと厳しさ 苦渋の選択を迫られている人間 乙武洋匡 ジーン・ワルツ 小説
posted by ストーリーセラピスト at 08:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ストーリーセラピー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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