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2013年11月24日

「ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日」その2 未完成なモノ同士で完成させる世界




聖人君主じゃあるまいし・・・

人はなかなか完璧にはなれません。
いや、一生完璧になんてなれないんでしょうけどね。

でも、どうせ完璧にはなれないんだから
努力するだけ無駄とは決して言えないのが人間です。

放っておくと、どんどん人間性は衰弱していく。

現状維持をするつもりでも、
どんどん後退していく。

だから、
決して完璧にはなれないけど
完璧を目指し続けて自ら成長していかなければなりません。

決して完璧ではない人間、
先輩や目上の人、時にはお父さんやお母さんに、
「もっと大人になってよ!」
と思ったことがある人も多いのではないでしょうか?

みんなどこかが欠けている。
不完全。


先日鑑賞した映画

「ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日」
再び取り上げます。

物語は、ある作家がインドへ行き、
神を信じたくなるような体験をしたという
パイというインド人の男性を訪ねたところから始まります。

パイは動物園を運営する一家の次男として生まれました。
幼い頃から「神」に興味を持ち、
さまざまな宗教に触れることによって、
自分の中の信仰心や神や宗教に対する考え方を
手探りで構築しているかのようでした。

宗教を二股三股と掛け持ちで入信していくパイに、
厳格な父親は、宗教なんかじゃなくて
もっと論理的な考え方をしろと自分の考え方を押し付けます。

母親はパイが自分で考えつかみとって行く様を
温かく見守っていました。

ある日、パイとベンガルトラが始めて向き合う日が着ます。
檻の向こうのベンガルトラと目を合わせて、
人間と同じように感情を宿していると感じるパイ。

パイは一切れの肉を素手で持ち、
トラに向かって差し出そうとします。

しかし、危うく父に見つかり、「何をやっている!」
と叱られました。

お前がトラの目に見たのは自分の心だ!
トラは友達じゃないんだ!!
それからは、パイは翼をもがれたような思いで、
つまらない青春時代を過ごすことになります。

少年のときのような好奇心いっぱいのワクワクはなく
合理的な現実が世界の全てになってしまうのでした・・・



これが「オズの魔法使い」なら、
トラもしゃべりだしてパイと友達になってめでたしめでたし・・・

ふたりで遭難した海で力を合わせて、心を通い合わせて
苦難を共にした感動的な美談です。

そんな映画になってしまうのかもしれません。


というか、わたしはそういう映画だと誤解していました。

しかし、この映画は確かにトラと共に漂流していますが・・・
確かに227日トラと共存しますが・・・

そういう趣旨の映画ではありませんでした。

確かにファンタジーかもしれません。
しかし、トラを友達には決してしません。

大海原で一隻のボートにトラと自分と2人きり。

パイとトラの対立・戦いの物語でもあります。
トラは容赦なくパイを襲ってきます。

大自然は壮大で美しくもありますが、
容赦なく唐突にパイから生命の糧を奪い去っていく。


しかし、パイは油断をすると喰われるという緊張感が常にある。
それは大自然と人間という関係性をも表していました。
喰われるかもしれないという緊張感があるから
精神を狂わせず、生き延びることが出来た。

なんとかトラを服従させようといろいろなことを考え、工夫する。

それはトラにしても同じで、きっとパイがいなくて一頭だけ
海に放り出されたら、途中で死んでいたことでしょう。

人間は大自然の中で生かされている。

大自然とは、山や森や川や海といった環境のことだけではなく、
プランクトンや虫やさまざまな動物、植物、
そして、他者という人間や、人間それぞれの思考。

そういったものまで大自然の一部だとしたら、
自分が嫌だと抗いたくなる環境こそ、
もしかしたら自分を生かしているのかも知れない。
と思えてくる・・・そういう映画です。

パイの父がパイに自分の考えを押し付けるシーンは
見ていてイライラしました。

このシーンは見る人によって感じ方が違うでしょう。

わたしはパイの母親のように子どもを見守ることが多い。

しかし、逆に父の意見に賛同し、
母親を見てイラつく人も同じくらいいると思います。


映画の終盤でパイが言います。
父に感謝していると、父の教えもまた、
神が存在することを証明する材料の一端を担っていたんですね。

父のあの教えがなければ、
パイは間違いなく生き延びることは出来なかった。

それは、母の育て方もしかりです。
トラや大海原や天候を相手に格闘する創意工夫は、
母親の手探りで何かを掴もうとするパイを
見守る視線があったからこそ育まれたものでしょう。
結局、パイを包む全ての環境がパイを生かしていた。


全てのモノからなる地球、あるいは大宇宙。

そのワンピースである自分。
そういうものを感じられる作品。

なら、別に無理して成長しなくてもいいなじゃいか?
それも大自然の一部でしょう?

という声も聞こえてきそう。
確かに、そういう人たちがいて、成長する人たちとの
比較があるから理解できることも多いのかもしれませんね。

大人になれば、あとの自己成長は本人次第。

誰も文句は言わないかもしれません。

しかし、自分が成長しないことを誰にも文句を言われずに、
自分でも成長が必要だと気付かない。
そして、他人や環境に文句ばかり言って、
酷い形相になっている人を見るのは
気持ちの良いものではありません。

それを「残念」だとか言ってしまうと、
たぶんそれは傲慢だし、余計なお世話でしょう。

でもわたしは素直に表現すると
気持ちよくはない。

その不快さの正体を探ると、やはり、
自ら学び、成長しようとする姿が好きなんだなと、
自分で思うわけです。

だって、パイもトラも、自ら動かずに朽ち果てる
という選択はしてませんからね。



             全ての物語のために










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posted by ストーリーセラピスト at 08:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ストーリーセラピー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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