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2013年03月10日

「テルマエロマエ」 人の短所のウラの長所を認めると自分が成長する



20年ほど前、私は高校生でした。
友人宅へ遊びに行って、バカ話や熱い話で盛り上がりました。
そのときに友人と意見が一致したのが、
「精神文化は西洋より東洋の方が発達している」
ということでした。

何やら難しそうなことを語っていたんだなと
思われるかもしれませんが、
10代の少年が、映画やマンガを読みながら
考えていたことをその年齢なりに熱く語ったんだと思ってください。

実際、10年ちょっと前までは、
ハリウッド映画を見ていても、論理的で「分かりやすさ」が
文字通り分かりやすかった。

でも、香港が中国に返還され、香港映画人がハリウッドに
進出し始めて少しした頃から、
ハリウッド映画が変わり始めたように思います。

「マトリックス」はジョン・ウーばりのガンアクションと、
実際に「ドランクモンキー酔拳」でジャッキー・チェンをスターにした
ユエン・ウーピンを格闘アクションの監督に向かいいれたり、
ビジュアル面は、日本のアニメ、特に押井守監督の
「甲殻機動隊 GOHST IN THE SHELL」の影響を受けています。
とにかく東洋の影響を受まくった作品だけに、
お話も、虚構と現実であったり、現実世界でも
心の持ちようなどをテーマとして扱っていたりしました。

そして私が大好きな「ラストサムライ」
サムライやニンジャなどのファンタスティックな存在への憧れではなく、
日本の歴史や文化の根底にある、まさに精神文化に
アメリカ人をはじめ西洋人がどれだけ興味を持っていて、
そして理解をしているのかを遺憾なく表現していました。
しかも、それまでハリウッド映画が培ってきた「分かりやすさ」
と上手く掛け合わせて、私たち日本人でも多くの人が
「なんとなく」しか分かっていないことを、とても分かりやすく伝えました。

その辺で、精神文化ももう「東洋の方が進んでいる」なんて
いえなくなりはじめた気がします。


今回見た映画は「テルマエロマエ」です。

古代ローマの浴場設計技師ルシウスが、ローマの公衆浴場から
21世紀の日本の銭湯に突然タイムスリップしてしまいます。
古代ローマと現代日本の浴場を何度も往復し、
その都度数々の設備や工夫を古代ローマの浴場に活かしていきます。

一方、漫画家志望の若い日本人女性であるマミは、
ルシウスが現代日本に出現するたびに彼に出会い、
「ケンシロウ??キャラ立ってるな〜!」と彼に興味を持ちます。

ルシウスとローマの運命、マミの人生がどう変わっていくのか・・・



少女漫画チックなロマンチックさと、ギャグマンガ的なコメディに、
今まで見たことのない設定の妙がミックスされて
とても楽しく見れました。


後半、王の後継者とは認めたくない人間のために浴場を作れと命じられた
ルシウスが、信念を曲げては仕事ではないと、処刑を覚悟で
仕事を辞退しようとするシーンがありました。
マミが、現代の日本では「みんなやりたくないことでも我慢してやってるの!
そんなことで命を捨てないで、もっと自分を大切にして!」とすがります。

しかし、ルシウスは「それが本当なら寂しい民族だな。
自分を殺して生きるなんて、生きる意味がない!」と振り切っていきます。

そのルシウスがその後、日本のおじちゃん達が、
ルシウスの手伝いをする様子を見て何かを感じました。

「なぜ平たい顔族は、自分の名誉にもならないのに、
いつもみんな一緒にいて、他人のために働けるんだ・・・?」

と・・・


私ははじめ、「自分を押し殺して生きるなんて死んだも同然だ」という
ルシウスに共感しました。私もそういう思いがとても強い。
だから、この映画は今の日本人への警告というか
皮肉的な風刺もあるんだなと思いました。

しかし、後のルシウスの物思いのシーンで一方的な私の思いに気付かされました。
現代の日本人は、それはそれで、とても大切な一面を見せている。
人のために屈託なく己を捨てて笑える民族。

どっちが良い悪いではなく、両方に良い部分がある。
それを上手くたたえあっていけば、世界の未来はよりよいものになる・・・


テレビドラマの映画化が盛んになって、
日本映画が死んだという人も多い今日この頃ですが、
ハリウッドの分かりやすさと日本映画の良さが
上手にミックスされて、日本映画が日本人の精神レベルを上げていく。
そういう映画に成長しようとしているのが今だとしたら、
これからの日本映画も楽しみにしていけそうです。

もちろん、日本映画界の話だけではなく、
私たち、現代の日本社会を担っている大人が、ただの傍観者にならずに、
日本の精神文化を押し上げていく力を一人一人託されているんですよね。


                       全ての物語のために







posted by ストーリーセラピスト at 07:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ストーリーセラピー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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