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2013年01月27日

「ダークナイト ライジング」みんな正義のフォロワー


昨年公開された「ダークナイト ライジング」。
アメリカの劇場ではジョーカーを名乗る男が銃を乱射し
何人もの犠牲者を出すという事件が起り、
日本でも報道されました。

被害者とその家族のことを考えるといたたまれません。

被害者を見舞った主演のクリスチャン・ベイル、
自分の楽曲「オーロラ」の収益金を全額被害者へ寄付すると
発表した音楽担当のハンス・ジマー、
をはじえとする、作品に関わった人たちの思いもまた、
考えずにはいられませんでした。


私は公開時には見にいけなかったのですが、先日やっと、
映画好きの友人に借りたブルーレイで鑑賞できました。

さすがハリウッド!さすがクリストファー・ノーラン監督。

本当に良く出来ています。

前作「ダークナイト」で、全ての罪をかぶり
ゴッサムシティから姿を消したバットマン。
ゴッサムシティの治安を守るための嘘。
市警本部長のゴードンもまた、
その嘘を通すことで8年間街を守り続けていました。

しかし、凶悪なテロリスト、覆面のベインの出現により、
街の治安は一気に最悪化の一途をたどります。

過去の戦いで身体はボロボロになっていたバットマンこと
ブルース・ウェインもまた、屋敷にこもり、
世間に姿を見せなくなっていましたが、
黒猫のような怪盗キャットウーマンの出現がきっかけで、
8年ぶりに世間に姿をさらします・・・

平和への思いと、それを壊そうとするものの戦いが、
壮大なスケールの映像で繰り広げられます。



私も自分で脚本を書いたり、撮影・編集して、
映像作品を仕上げたりします。

映画をはじめ、あらゆる作品は世に出た時点で、
作者のものではなく、受け手のものになります。

作者がどのようなメッセージを込めても、
どう受け取るかは観客次第。
そういう思いがないと、作品を世に出せないことを知っています。

世界中がマーケットになっているハリウッドの
映画人の殆どがそのことは当たり前のように自覚して、
それなりの覚悟の上で絶えず良い作品を
世に送り出そうと努力していることでしょう。


その努力に思いをはせるほど、やはり私は首をかしげてしまいます。


「なんで、正義の物語を見て、悪役の真似をしようと思うの?」


悪役が悪人になるにいたった経緯をしっかりと描き、
共感すらできる演出の作品も確かにあります。

それでも、人を傷つけることの理由にはならないことも
描かれているはずなんです。
前作「ダークナイト」で狂人ジョーカーを演じた故ヒース・レジャーも、
もし生きていたら、自分の役に憧れてくれたからといって、
劇場を襲撃した犯人を賞賛したりは絶対にしないと思います。
むしろ傷つくのではないでしょうか。
映画で悪役を演じる人もひとつの作品を完成させるために、
主演のヒーローを演じる人や他の役者・スタップと同じ思いで
作品作りに挑んでいるんです。
犯人は結局、「オレはジョーカーだ!」と言いいながら、
ジョーカー役を頑張った人の思いを踏みにじった。

このシリーズでは、ブルース・ウェインが闇や恐怖と向き合いながら、
孤独を選択し、バットマンというヒーローになっていく苦悩が描かれています。
今作「ダークナイト ライジング」も、
自分を愛してくれるものの制止を振り切って、
「絶対孤独」の覚悟を持って、ゴッサムシティを守るために突き進みます。

自分の快楽や鬱屈したものを発散するために他人を傷つける悪役の姿より、
どう見ても感動的だし、ヒロイックです。

映画は娯楽です。
難しいことを考えずに楽しめばいいのは基本ですが、
人として生きる基本を置き去りにしていいわけではありません。

映画の中では、街の治安を守るため、正義を守るために、
法律を超えるヒーローの姿を描きますが、
それは現実の世界でのフォロワーを誘うパワーの表現ではあっても、
現実で暴力を振るえとか法を犯せという意味ではありません。
(わざわざ言わなくてもいいくらい当たり前のことですが)

私たちは日々の生活で、
目の前の日常の幸せを守るためには、
人から避難されるかもしれないことを覚悟の上で、
常識を超えた決断をしなければならないこともある。

つまり、映画で苦悩の末、孤独を選ぶヒーローは、
現実世界で、その孤独を「自立」に置き換えて正しくあろうとする
私たち一人一人の思いの象徴なわけです。

映画に悪影響を受けた犯罪者を非難することばかり書きましたが、
悲しい事件が起る事実があるとはいえ、
あなたや私、ほとんどの人たちが善良な市民であることを思えば、
エンターテインメントが少なからず、悪より正義のフォロワーを
多く呼び込んでいることの証なのかもしれませんね。


「ダークナイト ライジング」の劇場で乱射した犯人の裁判では、
被害者やその遺族たちは、正義の象徴として、
バットマンのTシャツを着て、法廷に現われたそうです。
(参照:http://www.cinematoday.jp/page/N0044606

これからも、希望を持って、
こういうエンターテインメント作品を作り続けて欲しいと思います。


                         全ての物語のために









posted by ストーリーセラピスト at 08:00| Comment(0) | TrackBack(3) | ストーリーセラピー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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