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2016年08月02日

「新宿スワン」真っ当を生きるのが一番の強さ



強さと非情さをはき違えている人は多いです。

冷酷・非情というのは、確かに傍若無人に
人を傷つけることができるでしょうが、
自分の“心”の重さから逃げている。
あるいは捨ててしまった負け犬。

それは、強さではなく、
弱さゆえの、逃走、庇護でしかない。

そうやって、心の重さを捨てたり、
心を捨てたような人でも変われる、と信じている人と
そんなことを言っていたら自分たちの身が危険だ、
と言っている人たちの葛藤が描かれたのが
「ウォーキング・デッド シーズン6」でした。

シーズン7でも、そのテーマは引き継がれることでしょう。

「それでも」と、「機動戦士ガンダムUC(ユニコーン)」
のバナージ・リンクスは言います。

悲しいからって、悲しいと感じる心を無くしちゃいけないと。
悲しみを、重みを、ちゃんと感じられること、
そんな心こそが大切なんだろうと。

バナージのようなメッセージを持つものが
物語の主人公として、未来を託すに足る若者として
描かれ続けていることこそ、
そういうヒーローが求められ続けていることこそ、
わたしたち人間の、文明の、総意が
善意がもとであることの証なのだろう思います。

世界が絶望に値する場所ではなく、
どれほど理不尽でも、腐らずに
「それでも」と善なる思いをつないでいくに足る
希望のある世界なんだということの証。



スパリゾート施設で、タブレット端末付の
リクライニングシートでくつろぎながら、
VOD(ビデオ・オン・デマンド)リストから映画を観ました。
これはこれでまた、今までとは一味違う映画体験でした。

「新宿スワン」

を観ました。

帰りの電車賃さえなく、目標も何もない白鳥龍彦(綾野剛)
は新宿の街を歩いていました。

爆発したような金髪頭を野次りながら
叩いて通り過ぎようとした不良グループと
ケンカになり、真虎(伊勢谷友介)に助けられます。

真虎はキャバクラやフーゾク店で働く女の子を
街でスカウトする、スカウトマンでした。

龍彦を見込んだ真虎は、
龍彦にスカウトマンをやってみないかと誘います。

龍彦は自分がスカウトした女の子には
絶対に幸せになってもらう!!

という意気込みでスカウトを始めます。

そんな龍彦の姿を目撃したライバルスカウト会社の
南秀吉(山田孝之)には龍彦に対する
個人的な恨みがある様子。

新宿のスカウト業界の勢力争いに乗じた
さまざまな人間の思惑の渦の中で
龍彦や龍彦がスカウトした女の子たち、
そして秀吉との関係が動いていきます…



だいぶ前に仕事上の先輩から「よくできていた」と
感想を聞いていた作品でした。

かといって、忙しい中で率先して
劇場に足を運んだり、レンタルしたりするほど
記憶には残っていませんでした。

スパリゾート施設のタブレットの中の
数少ないリストの中にあったからこそ観ることができた…
といっていいでしょう。

でも、選んでよかったです。
監督は園子温(そのしおん)さん。
話題作を連発している監督さんですよね。

スパのオープンな施設の中で、
隣のシートには息子が座ってマンガや
YOUTUBEを楽しんでいる環境で
半裸のフーゾク上や、不良か暴力団かと見まがう?
ような男たちの喧嘩のシーンが繰り広げられる映画を
観ているというのもいかがなものかと思いつつ、
その施設の数少ないリストからの選択なので「ま、いいか」
なんて思いながらも、見ごたえのある内容に
見入ってしまいました。

山田孝之さん演じる秀吉は、
少年時代のある出来事を龍彦との再会で思い出します。
ずっと龍彦にかなわなかったようで、
ようは妬んでいたのでしょう。

クライマックスでは、その思いを滲ませます。

そのきっかけ、クライマックスのきっかけの
セリフで龍彦が秀吉に向かって言いました。

「お前、ナンも受け止めてねぇんだな!」

過去の過ちを、過ちとして受け止めていない。
それがもとで少年院にまで入ったようですが、
その罪を罪として自分で受け止めきれていなかったのです。

龍彦はそれを瞬時に読み取ってそう叫びました。

思春期、反抗期…
思い通りにいかないことが多くなり、
大人たちの矛盾にも、自分の中の矛盾にも葛藤し、
性的な衝動や暴力的な感情に戸惑う…
そんな大人への大事な大事な通過儀礼。

その時期に、どれだけ自分の内面と向き合えるか。

このことは、これからそういう時期に突入していく
わが子を持つ一人の父親として、
そして、自分の青春期を振り返った時に
それがまだまだやり終えていまま
大人になってしまっている自分であるという事実を
日々ひしひしと、そのことの重要度を感じいます。

今、わたしが物語シリーズ(西尾維新 著)という
講談社のライトノベルシリーズを一生懸命読んでいるのも
息子が自ら興味を持ち観はじめたもので、
一緒にアニメを見ているとそれぞれの事情を抱えた
高校生や中学生たちが、自分と向き合いながら
成長していく姿を頑丈なバランスの真っ当さを貫いて
かつ、面白おかしく描いているからです。

そして、読んでいて、十代の時分に
ここまでしっかりと考えることができたら
もっと真っ当な大人になれただろうな…と…

つまり、わたし自身がまだ十代で見つめ、
つかむべき自分や気づくべき気づきを
つかみ切れていない、気づき切れていないと、
痛切に感じるからなんですね。

あと2-3年もしないうちに、
息子は物語シリーズに活字でハマり直すかもしれません。
それはわかりません。
先のことはわかりませんが、少なくとも、
今、息子が内面の強さや優しさを、
さまざまな葛藤の中から真っ当に選択できる
主人公たちの物語に自ら惹かれているという事実は、
やはり、親としては喜ぶべきことなのだろうと思っています。

「新宿スワン」は大人向けの娯楽エンターテインメントですが、
大人の若者向けでもあります。

非常に危なっかしい世界を、危なっかしく描いていますが
骨太で真っ当な軸を、ドンッ!と
観客の前に打ち据える、そんな強さのある作品でした。

いろいろな過ちを犯しながらも
自分なりの正義を持って生きようとしている龍彦。
しっかりと、自分の経験を受け止めながら生きていく。
やっぱり、そこにも一つのヒーローがいました。



                 全ての物語のために












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posted by ストーリーセラピスト at 08:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ストーリーセラピー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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