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2016年11月23日

小説「終物語(オワリモノガタリ) 中 しのぶメイル 西尾維新 著 講談社」その3 感じさせる報連相、感じさせる面接



35歳、転職市場の壁とも言われている
年齢を目前に控えたころ、
わたしは焦って転職活動をしていました。

50社ほど受けて全滅。

さすがに、あまりに非力すぎる自分に気づき
仕切りなおすことを決めて
「今の職場での実績を履歴書に書けるものにしよう」
と一旦引き下がりました。

35歳になってしまえば、39歳までは
イメージとしては対して変わらんだろうと
腹をくくって。

じゃあ、社内でそんなに目に見える実績を出せたのか?
というと、まあ実はわかっていました。

会社が求める、すでに指標となっている数値を
わたしが急にずば抜けて向上させるなんてのは
ちょっと適性として違いすぎると。

そこでわたしは、わたしの強みを活かした作戦を
いくつか立てて実践しました。

その甲斐あって、38歳の時の転職活動では
5社しか受けていないのに
2社は内定をもらい、もう一社も
「あなたが来るというなら雇います」と
まあ内定と同じことを言ってもらえました。
しかも、同じ時期に職場で自分の希望の人事が通り
結局転職の必要もなくなったのでした。

結局受けたのはその5社のみ。
最後の面接を引き付けてくれた
ある場所の拠点長さんからは
「あの面接のときのあなたのキャリア紹介は
凄かった〜!!圧倒的でしたよ」
と、後で言われました。

あの50社受けたパワーを考えると
いまだに褒めてやりたくなりますが、
やり方を変えれば、ホンの数社受けるだけで
結果は直ぐに出せるんですね。

転職関係の本を読んだり、記事を見たりすると
みなさん平気で100社受けた!とか書いてある…

受かればokですが、受かっていないのなら
やり方が違うんのでは?と疑ってみたほうがいい。

仕事で報告をしたり、稟議を通したり
意見やアイディア、企画を通したりするときも
じつは根本は同じです。

その時もじつは「物語」がカギになる。



小学生のころ漫画家を目指していました。
ペン軸やペン先、インクもそろえて絵を描いていました。
先日鳥獣戯画展を息子と観てきました。
本当に線が生き生きしていて楽しげな雰囲気が伝わってくる。
全然興味なかったのに、息子のお陰で得した気分です。

小説「終物語(オワリモノガタリ)」 中巻 「しのぶメイル」
西尾維新 著 講談社


臥煙伊豆湖と合流した
阿良々木くんと忍と神原の三人。

阿良々木くんと神原を襲った
鎧武者が忍…
旧キスショット・アセロラオリオン・
ハートアンダーブレードが、
400年前に初めて作った
一人目の眷属であることを
臥煙に告げられます。

なぜ死んだはずの彼が蘇ったのか?
なぜ今姿を現すのか?
なぜ、この地だったのか?

「そんなはずはない」と初めは否定する忍も
説得力のある臥煙さんの説明を聞きながら
反論の余地がなくなっていきます。

その一人目の眷属の力これ以上
回復してしまう前に…つまり今日中に
成仏させてやるつもり。

そのために、二人目の眷属である
阿良々木くんに手伝ってもらう必要がある。

それが臥煙さんのオーダーでした…



昨日紹介した臥煙さんの言葉、
「同じ話でも、視点が異なれば、それは違う物語になるだろうからね」
の後に臥煙さんはこう続けます。

「――それに、それを差し引いても余接の話からは
感情の息遣いがまったく感じられないからね。
事実を列挙したところで、それは物語にはならないよ」
(P156より引用、改行はブログ筆者による)

斧乃木余接というキャラクターは
式神であって人間ではないという設定です。

ですから、感情を持たない。

最近のAIを取り上げた物語作品のように、
感情が表に出ないだけで実は…

というのも感じさせるキャラクターです。

しかし、斧乃木ちゃんからの臥煙さんへの
経緯報告は事実の列挙だけだったのでしょう。
感情を全く感じない表情と声音なら
臥煙さんにそう言われても仕方がない。

企業の報・連・相で、「手短に事実だけ言え」
なんて言われて困ることがあります。

お客さまが訴える気持ちを伝えたいのに
起きた事実だけでは伝わらないこともある。

ですから、報・連・相にも工夫が必要。

わたしが転職活動をしているときの
面接もこれに近いものがありました。

数字が出やすい営業職や研究・開発などの
職種なら数字の列挙が最も
説得力があるのかもしれませんが、
そういう職種ではない人たちは実際に苦労しています。

わたしがはここでシナリオライティングの勉強で
学んだことをフル活用しました。
相手が求めているのは今まで何をしてきて
これから何ができるのか?
という事実だけなのは確かなのですが、
そこに説得力を持たせたのは結局
「物語の力」だったわけです。

物語の構造は事実の列挙のように見せつつ
こちらの込めたい“思い”が伝わりやすくして
相手の“感情”を発起させることが出来るようになっている。

もともと物語とはそういうことを実現するために
もっとも良い構造として研究されてきた歴史が
あるわけですから、当然といえば当然。

舞台や映画なんてその最たるものですよね。
極端な言い方をすれば起きていることを
見せているだけです。

しかし、その中の登場人物は
感情を語り感情で動いているわけですから、
事実としてそこを伝える。

伝わるには物語特有の構造を利用する。

臥煙さんが言う「感情の息遣い」がそこに生まれる。

臥煙さんが重要視するように
物語が伝わることはとても大切です。

そこに登場する人々が、起きたことをどうとらえているか?
前回紹介した『視点』にもつながりますが、
どんな感情を持っているかという視点も必要になる。

面接にしたって、仕事の報告にしたって
それによって相手に何かを感じて動いてもらう必要がある。

だったらやはり感情は外せない。
ただし、自分が感情的になるのではなく
聞き手が感情の息遣いや温度を感じ、
聞き手本人が自分の感情を抱けるようにする、
感情を触発される工夫をする必要があるということですよね。

このブログは物語ではありませんが
物語を紹介しています。

思いも込めて、感情も込めて書いているつもりです。

このブログから紹介した作品の物語に
興味を持たれたり、
記事にわたしの物語の断片を感じたり、
あなたの物語を思い起こし、
止まっていた物語が前に進み始めたり…

要するにホンの少しでも
あなたの感情が動いたなら…

そんな予兆だけでも感じて頂けることがあれば
書き手としてはこの上なく嬉しいことです。


               全ての物語のために

















posted by ストーリーセラピスト at 08:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ストーリーセラピー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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