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2016年11月18日

小説「終物語(オワリモノガタリ) 中 しのぶメイル 西尾維新 著 講談社」 “任せる”“頼む”側の心構え



人材育成と子育てで大切なことは
共通点が非常に多い。

だから、最近の人材育成の専門家は
子育ての心理学を研究している人も多いはず。

共通点が多いというより
むしろ同じと言ったほうが早いんじゃないか?

とも思うほどです。

もちろん、他人とわが子は違うでしょうから
そう言い切ってしまうには
人類愛的な大きな意味での
“愛”の話になりかねませんが…

つまり人の心の問題ですから、
根っこは一緒。

“育つ”という意味でも
行き着くところも一緒なのでしょう。



できるだけ本の股読みみは避けているのですが
どうしてもやってしまうことがある。
今は三股中です。しかも後7冊購入検討中の本がある。
いや、正直言って大型書店なんて行ってしまえば
きりがないぐらい読みたい本が出てくるのでしょうが…
困ったもんだ!

小説「終物語(オワリモノガタリ)」 中巻 「しのぶメイル」
西尾維新 著 講談社


を読んでいます。

主人公の阿良々木暦くんが高校3年になる直前の
春休みから大学受験の春までが
この「物語シリーズ」のメインのお話。

もともと第一作目「化物語(バケモノガタリ)」が
春休みとGWの大きな事件が
すでに終わったこととして始まり、
後で時間軸が戻るような順序で
シリーズが刊行していきました。

もう、途中、阿良々木くん卒業後の
後輩の話になったり、
タイムスリップして別の時間軸へ旅したりで
前後どころか異次元へも話が広がって
凄い一年間の紹介のされ方なのですが、

その中でも8月の下旬。

いろいろなことが重なったこの時期
そのいろいろなエピソードが語られる中で
謎のまま進んできた部分が
この「しのぶメイル」で詳細に描かれます。

時は「猫物語(ネコモノガタリ) 白」で
羽川翼や戦場ヶ原ひたぎが
虎の怪異の問題と向き合っているのと同じころ、
阿良々木くんは後輩・神原駿河を
みんなに馴染み深い学習塾後に
呼び出していました。

待ち合わせ場所で待つ阿良々木くん。
約束通り神原がやってくるところから
この「終物語 中」が始まります。

ちなみに「終物語 上」はこの後の秋のお話なので、
「中」とは直接の繋がりはありません。

阿良々木くんは「鬼物語(オニモノガタリ)」で
神原の叔母にあたる臥煙伊豆湖と約束をしていました。

臥煙が叔母であることを告げずに
神原駿河を紹介して欲しいと頼まれていたのでした。
臥煙伊豆湖は悪魔の怪異を宿している
神原の左腕の力を借りたいと言うのでした。

気が進まないながら、当時、八九寺真宵を助けるには
臥煙の力が必要だったことと、
神原を合わせてくれるだけでいい、その上で
神原が臥煙の頼みを断るというならそれでもいい
という条件があり、しぶしぶ約束を交わしたのでした。

約束の場所にやってきた神原は
大好きな阿良々木先輩に呼び出されたことではしゃぎ
二人でお決まりの無駄話が始まります。

ところが、そこに現れる鎧武者の怪異。
神原は危険を察知し
考える前に攻撃を仕掛けるのですが…



まだまだ第一幕、始まったばかりですが
阿良々木くんは早速悩み始めます。

やっぱり神原を呼び出すんじゃなかった…と。

神原は性格上、阿良々木くんの頼みを
断ったりしないことはわかりきっている。
そして臥煙さんが神原に何を頼むつもりなのか
その内容を知りもしないで引き受けてしまった。

そして、危険な状態に巻き込んでしまった。

鎧武者とのひと騒動のあと、
阿良々木くんはそんな風に悩みます。

実際に臥煙の使いである
式神の斧乃木余接ちゃんに
神原は今回の件からおろして欲しいと
訴えてしまう阿良々木くん。

しかし余接は指摘しました。
頼んでおいて、中途半端に手を引かせるほうが
危険な場合もあるってなぜ考えないのか?

と…

ファンタジーの世界の妖怪変化との
戦いにまつわる話を取り上げて
いまいち現実味がわかないかもしれませんが、
人に任せるということに対する責任というのは
現実世界でも実はデリケートなことですよね。

“任せる”ことへの自分自身の感情と
折り合いがついていなければ
「そうじゃないよ!」と任せた事を途中で取り上げて
人間関係をこじらせたり、成長の機会を奪ったりする。

「そんなことを言ったって、お客さんに迷惑かけられない」
「そんなこと言ったって、子供に怪我はさせられない」

そう、だから上司や親は、
ためしにやらせてみて危なければフォローをするのか
完全に任せることなのか?

まずはその線引きをはっきりさせてから
やらせなければならないし、そのことも
相手に伝えるかどうかの線引きも必要。

伝えるにしても上手に伝えなければならない。

そして、いざフォローをするときは
感情的につぶすことなく成長を促す方向で
フォローをしなければならない。

任せたなら任せたで、途中で取り上げてはならない。
でも、見守ることも必要なときはある。

それが、育児であり、人材育成ですよね。

親や上司はそういう線引きが自分の中にあるか?
しっかりと確認して、あるなら
どういうときにトライアルでフォロー前提なのか?
どういうときに完全に任せるのか?

また線引きが自分の中にないのなら
その感情的な線引きはどう学んでいくのか?

自分で学んで、成長していかなければならないですよね。
「ああしろ、こうしろ」「それじゃだめ」
というだけなら、だれにでもできる。

でもそれでは、相手の成長を止めてしまう
成長のチャンスを奪ってしまう危険性がある。

人に頼みごとをするときも同じです。
頼んだ以上はその結果を引き受ける覚悟も
頼む側には必要ですよね。

わたしも息子に家事の手伝いを頼むときは
とても慎重に線引きをしています。
間違うこともありますけどね。

だから「見守る」ということが
本当は一番難しいのかもしれません。

阿良々木くんは高校3年生にして早くも
大人の難題をまたもや突きつけられて
成長していくのでした…

ほんと、ライトノベルのくくりにされるこの小説は、
対象の中高生のみならず
大人が自分の未熟さをチェックできる
バランスのとれた凄い本だな〜とつくづく思います。



               全ての物語のために











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posted by ストーリーセラピスト at 08:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ストーリーセラピー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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