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2016年07月14日

小説「猫物語(ネコモノガタリ) 黒 つばさファミリー 西尾維新 著 講談社」その2 人を好きになる礼儀



人を好きになるということも、人を嫌いになるということも、
実に身勝手なことだということは理解しておくべきでしょう。

好きになるのも、嫌いになるのも、勝手なことです。

恋した相手に対して、
自分のことを好きになってくれたら嬉しい。
とは思うでしょうし当然のことですが、
その思いも相手に押し付けると、
「勝手に好きになったんでしょ!」
という話ですよね。

それと同じで、嫌いになるのも勝手。
「あなたの気に入らないところがあったんでしょうが、
私のすべてを知っているわけじゃないでしょ!」
という話。

そしてまた、好きになっておいて、
後で好きになった部分とは違う面を知って
がっかりしたり、好きじゃなくなったりするのも
これまた勝手なことですよね。

それをホントに「好き」っていうのかよ?…て。


文章がとても軽快なので、次々と
軽快にシリーズを読破していっています。

小説「猫物語(ネコモノガタリ) 黒 つばさファミリー」
西尾維新 著 講談社


高校2年生の春休み、3年進学直前。
吸血鬼に襲われ吸血鬼化した
主人公、阿良々木くんが人間に戻れたのは、
委員長の羽川 翼のおかげでした。

友達を作らなった阿良々木くんの
唯一の友達になってくれた羽川。

阿良々木くんは羽川に並々ならぬ
恩を感じているのでした。

3年になってすぐ、同じクラスになり、
「阿良々木くんを更生させる」と
委員長羽川の指名で副委員長になった
阿良々木くんは、自分の羽川に対する思いが
恋なのか何なのか…わからずに悩んでいました。

そんな中、あることがきっかけで、
今度は羽川が猫に憑かれ、
精神に怪異を宿してしまいます。

放っておけなかった阿良々木くんは、
羽川家の真っ黒な家族の秘密を知ってしまいます…。



阿良々木くんが、この物語の直後に知り合い
その後恋人になる戦場ヶ原ひたぎのことを
知る直前の物語。

どうしようもなく大好きな羽川翼への
自分の思いと決着をつけるお話でもあります。

思春期の恋のお話。

阿良々木くんは羽川のことを
「委員長の中の委員長」と言います。
完全無欠の優等生だと思っているんですね。

でも、そうではないことを、
このお話で知ることになります。

忍野メメ曰く、気持ち悪いくらいの
正しさで生きているように見える羽川。

しかし、そんな羽川もやっぱり一人の人間である片鱗
を垣間見せたかと思ったら…その直後に
極端に真っ黒な暗黒面(ダークサイド)を知る羽目に…

そして、そんなブラック羽川に拒絶され
自分には何もできない、何もする資格がないことを
痛感している阿良々木くんが思考していました。

羽川の暗黒面なんて知るべきではなった。
踏み入るべきではなかったのだ。
…でも、それっていいとこどりってことなんじゃないのか?
良いところだけ見て、勝手に好きになって、
知りたくないことを知って、勝手に幻滅する…。

たとえば憧れの偉人を、尊敬する歴史上の人物を、
好きで好きでたまらないから、もっと深く知ろうと
いろんな伝記を紐解いてみると、その偉人の醜聞やら
不祥事やらに突き当たってしまい、そのときなんだか
裏切られたみたいな気持になることって誰にでもあると
思うけれど――そこでがっかりするって、でも、
かなり勝手なことじゃないのか?

それって、つまりはおいしいとこ取りってことだよな。
好きでいて、期待して、憧れていたいだけ。 
(P214より抜粋して引用、改行はブログ筆者による)


それって、とても身勝手なことだろうと。

いいとこどり。

もう、わかると思いますが、

好きになった人がいて、
その人の見たくない面を見て、幻滅するのなら、
それは好きってことにはならない。

どこまでも誠実でまじめで律儀な阿良々木くんが
どんな決着をつけようとするのか…
は、いつかあなたがこの小説なりアニメに触れるときの
お楽しみとして、

好きになることも、嫌いになることも勝手なこと。
言い換えれば自由ではあるわけですが、
「好き」「嫌い」「好きじゃなくなった」を
相手に押し付ければ身勝手です。

それは自由ではない。

だからストーカーの思いは
そもそも相手を好きなんじゃなくて、
自分を好きなだけの身勝手なものなんですよね。

逆に言えば、好かれようが嫌われようが
相手が勝手にやっていること。

「だからオレを好きになれ」とか
「わたしが嫌いになったのはあなたのせいだ」とか
言われたって、そんなのはアナタの勝手です。

という話です。

その人が自分にとって大切な人なら
自分は大切にすればいいし、
赤の他人なら放っておけばいい。

好きになるなら好きになるで
身勝手なことであることを前提に、
嫌わない覚悟、嫌われても文句は言わない覚悟を持つ。

そして、同じことを相手には求めない。
それだけのことですよね。
サラッと、しれっと、凄いことを書いてますが。

わかってしまえば、自分と自分以外の人の境界線なんて
こんな簡単なことではっきりと言い表せます。

人を好きになる礼儀。
思春期はそういうことを身を以て
学んでいく期間でもあるんですね。

…思春期に学び終えていなければ、
早く学んでおきましょうね!!!


              全ての物語のために

















posted by ストーリーセラピスト at 08:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ストーリーセラピー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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