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2016年07月18日

小説「猫物語(ネコモノガタリ) 白 つばさタイガー 西尾維新 著 講談社」成長するための最初の一回をどう得るか?



知らないことを知る。
一度知り始めると、情報はドンドン入ってきます。

本当は、情報はそこら中を飛び交っているのですが
意識にのぼっていないとそれをキャッチできない。

子供が生まれる時に経験しました。

それまでは、妊婦さんやベビーカーを押している人など
あまり意識にのぼらなかった人たちが、
自分が親になると意識した途端に
あちこちで目に入るようになりました。

妊婦さんや、赤ちゃんを連れている人って、
こんなに沢山いたんだ…

と驚いたものです。

別に、急に増えたわけではない。
むしろ少子化だと言われているのです。

それなのに、わたしとしては
「急に増えた」みたいな感覚でした。

勉強をするとき、何かを調べる時もそうですよね。

自己成長というのも、
このことは非常に重要な示唆を含んでいるでしょう。



さて、本を読む時間を確保したくて、
でも、ブログで紹介しきれなくてもどかしい。
そんななか、紹介し続けているこのシリーズ、
次の作品に移ります。

小説「猫物語(ネコモノガタリ) 白 つばさタイガー」
西尾維新 著 講談社


読破しちゃいました。

ゴールデンウィークの「つばさファミリー」で
阿良々木くんによって壮絶に問題を先送りされ、
文化祭前も本来は羽川自身からが言うべき言葉を、
ブラック羽川に言わせてしまい、
これまた先送りにされます。

二学期が始まる日、羽川翼は
登校中に巨大な虎の怪異と出会います。

学校に行くと阿良々木くんは出席していません。

阿良々木くんの恋人であり、クラスメイトである
戦場ヶ原ひたぎに声をかけ、
今朝の出来事を打ち明ける羽川。

その直後、教室の窓から自宅が燃えているのが見えます。
羽川は父親と呼ばれるべき人と母親と呼ばれるべき人が
借家を探す間泊まるというホテルにはついていかず、
友達の家に泊めてもらうと嘘をつき、
以前、忍野と忍が寝泊まりしていた学習塾後で
野宿を試みるのですが…



「猫物語 黒 つばさファミリー」が
「化物語」よりも前、ゴールデンウィークの
羽川翼の怪異騒動を描いたものでしたが、
今回の「白 つばさタイガー」は8月、
夏休みの物語です。

間に入る「化物語」の一遍
「つばさキャット」が5月暮れだったか6月だったか・・・
阿良々木くんたちが通う市立直江津高校の
文化祭の前のお話でした。

ようするに、三度登場、
羽川が精神に宿した猫の怪異
ブラック羽川こと障り猫。

しかし、阿良々木くんは不在。

わたしはこの物語シリーズのアニメ版を
息子と一緒に観て。

初めて、凄く真っ当な物語だと感じたのが
戦場ヶ原ひたぎが出会った怪異、
おもし蟹の問題の話、「ひたぎクラブ」でした。

そして、この「つばさタイガー」で、
その感じ方は確固たるものになり、
「恋物語 ひたぎエンド」という作品で
やっぱり真っ当、真っ向勝負、
自分自身を受け入れ成長していく物語だと
確認しました。

中でも、自分自身と向き合うことそのものが
テーマとなっている長編が
この「猫物語 白 つばさタイガー」です。

アニメで非常に見応えがあったので
小説もひとまずここまで来るのを楽しみにしていました。

案の定アニメよりも読みごたえのある内容でした。

クライマックスでは、涙をこらえるために
何度か本を閉じました。

物語シリーズには萌え要素も多く、
おバカながらもユーモアやセンスに満ちた会話、
などなど、ファンによって好きな部分が色々あるでしょうが、
わたしがこのシリーズを好きになったのは
間違いなくこのテーマの部分と、
それを描くバランス感覚です。

そのテーマをど真ん中で描いた本作が
わたしにとってはもっとも好きな作品と言えるかも知れません。
まだまだ未読のシリーズがあるので、
今後どんなお話になるのかは分かりませんが、
とにかくここまで読めたことは嬉しいことです。


さて、今回は異色でもあります。

これまで語りべを務めてきた阿良々木くんが
ストーリー中不在。羽川が語りべとなる羽川視点の物語。

その羽川が冒頭、虎の怪異に出会う直前に言います。
最初の一回目が最重要なのだと。

それは、一度でも怪異に出会ったものは
怪異に遭遇しやすくなるということを説明するための言葉でしたが、
その説明はわたしたちの日常にも重要な示唆をくれるものでした。

新しい言葉を知ると、これまで気にも留めなかったその言葉が
様々なところから耳に入ってくるようになります。

子どもができると、子連れのママや家族が目につくようになり
「本当に少子化なのか?」と思うようになる。

車を買い換えようと思い始めると
次に買おうと思っているのと同じ車種ばかりが
やたらと目につくようになる。

知らないとまったくスルーしているけど
情報は本来流れていたはずなんですよね。

それが、一度意識にのぼるとどんどん情報をキャッチするようになる。
自分の中に情報の受け皿ができあがるわけです。

だからこそ、最初の一回が最も重要。

まったく意識していない状態。
見ていても、聞いていてもスルーしてしまう状態から
意識にのぼるようにするための一回目。

この一回目をどう獲得するのか?

勉強家の人は、とにかく多くの本を読んでいます。
でも、本だけでは補えないこともある。

本だとどうしても自分の勉強、主観が多く入り込むので
自分に都合のいいものとそうでないものを
無意識に選りわけてしまいます。

この物語では、主人公で優等生で物知りの羽川が
阿良々木くん以外の多くの人とのかかわりから、
通いつけの図書館ですら、
本よりも図書館のスタッフとの対話から
多くのヒントをもらって生きます。

自分では思いもよらなかった“視点”が
重要な最初の一回目を運んでくれる。


本が不要と言っているのではありません。

これまでに、人との対話は多かったけど
本なんか読んだことない…という人は
逆に本を読み始めると新鮮に、新しい一回目が
おとずれることでしょう。

それも、これまでとは違う視点ですから。

自分に必要な「最初の一回」をどう得るか?
そう考えると、まだまだ、世界が楽しいものに見えてきます。


                 全ての物語のために










posted by ストーリーセラピスト at 08:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ストーリーセラピー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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