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2016年09月20日

小説「暦物語(コヨミモノガタリ) #7 こよみティー 西尾維新 著 講談社」嘘をつかれる方のルール



わたしの座右の銘の一つに

「嘘も方便」

という言葉があります。

子どもの頃にマジック(手品)に惹かれて、
がっかりするほどのシンプルなタネで
あれだけ人を驚かせ、感動させることができる
ということを知って以来、
その衝撃はわたしの根底にこびりついています。

嘘には卑怯な嘘もあります。

自分を守るためにつく嘘は卑怯なことが多い。

しかし、映画や映像のトリック、
物語自体のトリック、活字の小説だから
創り出せるトリック、マンガやアニメのような
二次元の画だから描けるトリック…

なんにせよ、人を幸せにする嘘もある。

そんな嘘の力をわたしは信じています。

「嘘の信者」です。

なぜならその感動は本物だから。
真実よりも本物の感動だって嘘で創り出せる。

これは幸せ力を語る上で外せないことです。

なぜなら、何度も何度も何度でも言いますが、
幸せになれるかなれないかは、
あなたが世界をどう捉えているかで決まる。

どう捉えなおすかで変わってくるのですから。



西尾維新さんの他の小説もこのシリーズのように
示唆に富んだエンターテインメントライトノベルなのでしょうか?
非常に興味がそそられます。

小説「暦物語(コヨミモノガタリ)」 西尾維新 著 講談社
第7話 「こよみティー」


を読みました。

十月某日、阿良々木くんは、
今度は下の妹である月火の相談に乗ることになります。

月火の所属している茶道部は部員は7人。
ところが居ないはずの8人目の部員の
噂が広がっているというのです。

上の妹・火憐と月火は二人組で
“栂の木二中のファイヤーシスターズ”と言われ
周辺の中学生たちから頼られ畏れられている存在です。
自称“正義の味方”あるいは“正義そのもの”として…

幽霊なんているわけない。
正義そのものを名乗る月火は
あらゆる角度から“8人目の部員”の存在を
論理的に完膚なきまでに否定し、
そんなものはいないということを証明してやったそうです。

じゃあ、解決?
のはずが、そうはいかなかった…

なぜならほかの部員たちに論理的に
証明してみせたところで彼女たちの反応は

『そうなのかもしれないけど、まあまあ』

という感じで会話が成り立たないと言うのです。

理屈はそうなのかもしれないけれど、
でも8人目はいたのかもしれないよね…

というのだと。

正しさを主張し、理解もしてもらえたけども
その正しさが意味をなさないのだと…

そこで月火ちゃんは阿良々木くんに、
「どうしたらいいと思う?」と相談してきたのでした。



今回、阿良々木くんが相談をしたのは
自称阿良々木先輩のエロ奴隷という
後輩の神原駿河でした。

そして、神原も見事な解決策を阿良々木くんに
提案するのでした。

神原はその提案をするまえに
阿良々木くんに確認します。

妹である月火ちゃんに嘘をつくことになったとしたら
抵抗があるか?と。

即答で、あるわけないとのことで、
その提案が実行されます。

神原が提案し、阿良々木くんが
月火ちゃんに説明したのは、他の部員が
なぜ8人目を否定しようとしないのか?

そこに素敵な理由を付けたからです。

もちろん勝手な解釈です。

それは月火ちゃんのことを思ってのことだと
納得できるような優しさに溢れた解釈。

月火のために8人目がいるなんて嘘を
信じていると言う嘘をつき続けている…

そういう種類の解釈を付けたのです。

どんな解釈かは、これから読むあなたのために
秘匿にするとして、

本当のところはもちろん分かりません。

月火ちゃんは言いました。
そうかあ、私のためだったのか、じゃあ、
「騙されてあげよう」と…

最後に、阿良々木くんからその報告を受けた神原は言います。

果たして月火ちゃんは部員たちと
阿良々木先輩のどちらに騙されてあげようと言ったんだろうな?

と…

神原が提案したのはとてもとても素敵な嘘です。
どこにも悪者はいない…というかいなくなるような嘘。

そして、嘘に対して
「騙されてあげよう」という姿勢も
そんな素敵な嘘へのルール、礼儀、マナーにのっとった
素敵な素敵な嘘のつかれ方ですよね。

その善意の嘘がだれから発せられたものであれ。


                 全ての物語のために


P.S.ジャッキー・チェンの「奇蹟(ミラクル)」という映画を見たくなりました。












posted by ストーリーセラピスト at 08:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ストーリーセラピー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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