2016年09月03日

小説「暦物語(コヨミモノガタリ) #5 こよみウィンド 西尾維新 著 講談社」流行りを生みだすチカラ



わたしの息子はわたしの弟を
「オレのガンプラの師匠だ」
なんて言っています(笑)

息子がガンプラデビューをするときに
買い物についていってくれ
ニッパーをプレゼントしてくれました。

弟の家に行くと、キレイに作り込まれた
ガンプラがアクリルケースの中に
キレイに並べられています。

わたしは、自分ガマンしているうちに
ワクワクの感受性をしぼめてしまっている間
少しずつでもその感性を殺さずに
磨いてきた弟の存在に非常に助けられています。

息子がガンプラデビューしたときに
わたしもガンプラ復活したのですから。

そういうわたしも、
先日実家に帰ったときは
「弟のことを頼むぞ」と父に言われました。

そうです。わたしが兄でした(笑)
いつも弟にお世話になってばかりいる兄です。

まあ、弟ほど確固としたセンスではなく
大ぶりでハズレも多いですが、
たまには弟にいい刺激を与えていることもあるようです。

わたしたちの間にいる妹もそう。

いい意味で刺激をあたえ合い、助けあえている。

それは、妻の兄弟…
つまりわたしの義理の兄弟だちもそうです。

お互いが好きなコト、得意なことだと
色々聞きたくなるし、助けるほうも喜んで助けてあげられる。

こういう輪が、世界中に広がれば、
それが仕事になれば、
仕事を苦に自殺したり、
人を騙してやろうなんて気を起こしたり…
そんな負の気分は浄化されていくだろうになあと思います。

本当に。



物語を世に送りだす人たちも、
それぞれにとてつもない重労働だったり
ストレスを抱えていたりもするでしょうが、
それでも好きなコト、得意なコトを仕事にしている
プロフェッショナルですよね。

小説「暦物語(コヨミモノガタリ)」 西尾維新 著 講談社
第5話 「こよみウィンド」


を読みました。
八月上旬。

詐欺師、貝木泥舟が流布した、
不吉なおまじないの事件が解決したある日。

千石撫子はその後の事後報告と、
お礼をしたいという阿良々木くんに招かれて
阿良々木家を訪れます。

スナック菓子などで千石をもてなす阿良々木くん。

千石は、両親が仕事、妹の火憐と月火も外出中で
暦お兄ちゃんと二人っきりであることにワクワク。

しかし、千石を妹の同級生としか思っていない
阿良々木くんは、いつも通りの暦お兄ちゃんです。

二人の話題は詐欺師・貝木がどうやって
「おまじない」の噂を流布したのか?
を真剣に考察する流れになっていきます。



マーケティングの勉強をしているわたしとしては
非常に興味を惹かれながら読んでしまいました。

小説を読むときとは全く違うテンションで
読んでしまった感じです(笑)

貝木泥舟は、物語シリーズ4冊目に当たる
「偽物語(ニセモノガタリ)」 上巻 「かれんビー」
中学生がお小遣いをちょっと頑張れば
出せるようなおまじないを騙し売って
詐欺を働いたんですね。

阿良々木くんたちの住む町の中学生たちに
うわさを流しておいて、
不安を煽ったところでおまじないを売りつけた。

詐欺は犯罪ですが、詐欺師は偽物を売る。
例えば「騙される」を比喩っぽく言うときに
よく「壺でも売りつける気か?」みたいに
言いますよね。

さぞ、高価な価値がある風に
偽物の壺を売りつける。

実際にマーケティングの世界では、
なぜ詐欺師がモノをたくみに売れるのか?
研究して、偽物ではなく本物を売るために使おう!

みたいな意気込みで紹介された
マーケティング方法もあります。

それだけに貝木はさすが詐欺師。
今回の千石と阿良々木くんの対話は
「偽物語 上」と「偽物語 下」の
間にあたるお話のようです。

「偽物語 下」で阿良々木くんが貝木と再会したとき
実は今回千石と二人で模索したことを
直接貝木に聞いてみたらしい阿良々木くん。

貝木は言います。

「確固とした足場がないから、流れに乗ってしまうのさ」
「ヘンなものが流行っているときは時代が不安定」
「不安に満ちた心というのは騙されやすい」

阿良々木くんの町に流れていた吸血鬼のウワサが
ひと段落して、空っぽになった。
つまり足場がなくなった。
だから、新しいウワサを流しやすかった…んだそうです。

そう考えると、いつの時代も詐欺被害が
減らないのもわかる気がしますね。

激動の時代…なんて言いながら、
バブル崩壊からこっち、安定なんてした試しがない。
ずっと不安定。
ずっとずっと、誰かがどこかで不安に駆られている。

詐欺の手口もどんどん巧妙化してますよね。

でも、そんな時代だからこそ、
本物の商品、本物の心意気、
本物の知識・知恵を持っている人は
より多くの人々の心に寄り添って欲しいですよね。

また、言いかえれば求められているんだということです。

弱っている人を助けるのはもちろん、
もっと、もっと、誰もが心豊かに生きていけるような
サポートができればいい。

そんな協力をし合える社会になればいいですよね。

自分の好きなコト、得意なコトで、
身近な人が笑顔になる。

これからの“仕事”の在り方の基本になっていく気がします。

人の心の空白に、つけ込むのではなく、
その空白を埋める手伝いをしてあげる。

詐欺と真っ当な仕事の境界線。

ぜひとも、能力を持っている人は後者で在って欲しいです。


                 全ての物語のために












posted by ストーリーセラピスト at 08:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ストーリーセラピー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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