2017年01月01日

小説「張り込み姫 君たちに明日はない3 #2 やどかりの人生 垣根涼介 著 新潮社」わが道を行き合いましょう



2017年、明けましておめでとうございます!!
今年はどんな一年を創っていけるのでしょうか?

我が道を行く。

血液型B型のわたしは人からはそんな風にみられます。

決してそんなことは無い。
結構流されて生きているのですが、
それでもフツーとはちょっと違うところを
みているのでしょうか?

まあ、まんざらでもないし、
そう言われることが嬉しいというのは
典型的なB型なのですが…

そして、やっぱりそうありたいとも思っているのですが。
でも、自分がまだ到達出来ていないところに
一足先に到達してしまう人たちを観るのは…

人の飛躍を見せ付けられることは
なかなかしんどいものがありました。

ありましたというのは、
いまは少し感覚が違っているからなのですが、
わたしの中では自分の感じ方の変化を
第二の青春の終わりか?

とも思っています。

逆に言えばちょっとだけ覚悟が追いついてきた
ということかな…
いやもう、もっと早くから
覚悟しておけという話しなんですけどね。



久しぶりに大晦日と元旦が休み…
何年ぶりでしょうか…なんだかとても嬉しい!!
しかも今年は独りではなく妻と息子も一緒。
(昨年は二人は海外の親戚宅に行っていました)
特別なことはしないけれど、穏やかに過ごせたらいいな。

小説「張り込み姫 君たちに明日はない3」
第2話「やどかりの人生」 垣根涼介 著 新潮社


次の真介の仕事は、大手旅行代理ニッツリ。

二十四歳の古屋陽太郎は、ストレートで大学を卒業後、
世界最大の広告代理店に入社。
そしてわずか二年後には退社。

一年プー太郎生活をして、
業界最王手の製紙会社に再就職。

しかしこの会社もほんの半年で辞め、
現在のニッツリに就職。

入社面接のときに一生この会社に勤める気はないが、
給料の三倍の収益は必ずだすと言い切った古屋。

その約束は守りながらも
ここ最近は本気を出さずに、自分の力を調整して
約束の収益を上げるだけ…

真介の目の前に座った古屋の態度に、
クビ切り面接官真介のほうが逆に
ペースを持っていかれて…



前話で真介は三十五歳の誕生日を迎えました。

初めてこのシリーズを読んだころは、
わたしは派遣社員で真介と同年代で
なんだか自分よりずっとプロフェッショナルな
真介に置いてきぼり感を感じながら読んでいました。

しかし、今のわたしはこの作品の中の
真介よりもだいぶ年上です。

自分の仕事に誇りを持ちつつも、
「ここじゃないどこか」をまだ目指して働いている。

真介のプロフェッショナルぶりには
相変わらず憧れますが、自分もそれなりだと
思えるほどには頑張ってきたんだなと思えました。

それよりも今回真介を観ていて可愛く感じたのは
古屋に置いてきぼりをくったように感じて
しょげる真介の描写です。

そんな真介の様子が年上の恋人、
陽子の視線を通して描かれる。

わたしも同級生にとどまらず、
後輩に追い抜かれたり、置いてきぼりをくったり
いままでいくつも経験してきました。

ちょうど真介のころまでは彼のような
心境を何度も味わってきました。

また、古屋の雰囲気も非常に良く分かります。
残念ながらわたしは古屋のような
高学歴でだれもが一目おく会社を転々する…
みたいな特異な経歴はつくれませんでしたが
「ここではないどこか」を観ている感じ
そして、自分のやりたいことを優先する
あの感覚が非常に良く分かります。

そんな古屋に置いていかれたように感じる真介。

でも、真介にわたしは置いていかれたように
感じることからこのシリーズを読み始めました。

きっと、わたしもそんな風に
だれかに寂しい思いをさせたこともあるのでしょう。

寂しいというのはその人にとって
わたしがどうということではなくて
その人がそうありたいという在り方を
わたしがすでにしているということ。

自分が出来ないことを
簡単にやってのけるのを見せ付けられる
そんな感じ。

ということは、やはり自分の生き方や
人生は自分なりに創っていくしかないですよね。

人を追いかけたって、人を羨んだって
意味がない。
自分はその人にはなれませんから。

でも、自分だって同じように羨ましがられている。
そう思えば、自分の人生もまんざらでもないように
思えますよね。

第一話の優子同様、我が道を行くことができる
クビ切り候補者。

最初の二冊よりも、自分の感覚に近い
対象が出てきて、少しこのシリーズへの
イメージが変わりつつあります。

願わくば、わたし自身に対する認識も
再構築=リストラしていきたいわたし。


           全ての物語のために








posted by ストーリーセラピスト at 08:00| Comment(4) | TrackBack(0) | ストーリーセラピー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
明けましておめでとうございます。
先月、「柿さんの表の顔は?」 とご質問したアキです。
年末から「君たちに明日はない 3」を読まれているのですね。
実は、本日、「5迷子の王様」まで読み終えました。
ヒートアイランドと同様にシリーズがひとつ、終わったことへの寂しさがあります。
細かい内容はオーナー様がまだこれからお読みになりますし、書評的なことを書くだけの深い造詣もありません。
仕事や生き方に考えさせられることばかりです。
自分は何が何でも残ろうとするでしょうね、真介に面接されるような状況に陥っても。
他へ移ったり、自分で何かやるような自信はないです。

さて、次は他の作家さんを読み、その後は「ワイルドソウル」「月は怒らない」です。

それでは、また。
Posted by アキ at 2017年01月01日 23:54
>アキさん

あけましておめでとうございます。
コメントありがとうございます。

最近の記事も読んで頂けているんですね。
とても嬉しいです!!

お陰さまで久しぶりに垣根涼介さんの未読の作品に触れられて
本を開ける時間が楽しみで仕方ありません。

いま最後の話、「張り込み姫」を読んでいるところです。
失念していた真介が二冊目で企画提案して立ち上げた
新しい部署のことが出てきたり、
また真介も出世しているのを知って、
自分はまだまだだな…と反省していました。

とはいえやはり、自分もしっかりしなきゃと
色々な登場人物に元気をもらっています。

本当にいろいろな生き方がありますよね。
会社でわたしよりも十歳近く若い上司がいるのですが
「ボクはこの会社でずっとやって行こうと決めてますから」
という彼の目を観ていると、このシリーズ読んでいて
反省するときに近いものを感じたりしてしまいます。

本当に、色々なことを考えさせられるシリーズですね。

ところで、もうすぐ読み終わるので
数日中に4冊目を買いに行かなきゃなと
思っていたのですが…

なんと今日、書店によったら新刊で「光秀の定理」の
文庫版が出ていました。お財布と相談中です(笑)

新刊小説を買うことはほとんどなくて
いつもブックオフなのですが今回は本当に悩んでいます。

前に新刊買ったのは福井晴敏さんの「人類資金」の最終巻、
その前が確か最初にコメントを頂いた「ボーダー」でした。

「月は怒らない」という作品もありましたね。
実それも未読です。まだまだ実は未読の垣根作品多いです。
「狛犬ジョンの軌跡」なんて一体全体どんな話しなんでしょう?
といつか読む機会があることを楽しみしているところです。

また良ければ読まれた感想教えてください。
ではでは。
Posted by ストーリーセラピスト at 2017年01月02日 22:36
こんばんは。
最後の「張り込み姫」を読んでいらっしゃるということは、「みんなの力」はお読みですよね?

旧車仲間でディープグリーンのユーノス500に乗っている柿さんは作家さんだそうですね。
これを読んだときはぶったまげました。

「やどかりの人生」の旅行会社に勤めながら小説で賞を取るって、垣根さんご自身のこと?と突っ込みたくもなります。

それでは、また書かせていただきます。
Posted by アキ at 2017年01月03日 01:18


>アキさん

ディープグリーンのユーノス500に乗っている柿さんは作家さん・・・

これは、わたしもビックリしました。それぞれ表の仕事を持っているって言っても表に出過ぎ…
これは確かに柿さんのことをもっと詳しく書いて欲しくなりますね〜

「やどかりの人生」は垣根さん…なるほど確かに。
そういう目で読んだらまた違って見えるかな?

結局、今日「永遠のディーバ」を買ってきました。
このまま続けて読みます(笑)
Posted by ストーリーセラピスト at 2017年01月03日 22:14
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック