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2016年07月30日

小説「囮物語(オトリモノガタリ) なでこメデゥーサ 西尾維新 著 講談社」可愛いだけじゃダメかしら



男の人はかわいい女子に弱い。

まあ、間違ってはいません。

特に、大人しくて、弱々しい感じ、
うつむき加減で静かな子には
あまりキツイことを言ったりできません。

注意をするだけでも、なぜか注意している方が
悪いことをしているような罪悪感を感じる。

でも、そういう「かわいさ」って、
観る人が観たらわかるんですよね。

自分の守り方を知ってるな…って。

でもこの問題って、カワイイ女子だけじゃないですよね。
男にだって、そういう人はいます。

実は、子どもの頃からわたしにもそういう面があった。

今も自分の中に、そういう部分を感じてもいます。

いやまあ、大人になって、仕事の世界で、
怒られないでやり過ごすなんて出来ないし、
立場上、クレームなんて日常的に対応しているので
今やすっかり怒られ役ですが…
自らそんな立場に自分を押しやりましたが…

でも、自分の中のそういう部分って、
やっぱり、自覚していないのは
それはそれで罪だと思いますし、信用もされない。

だからわたしはずっと向き合っていこうと思うんですね。



息子と一緒にアニメ版を見ていて、ドキリとしました。
わたしの中では、シリーズ読破を目指した時に、
わたし自身と向き合う意味ではここがクライマックスだと
思っていた部分でもあります。

小説「囮物語(オトリモノガタリ) なでこメデゥーサ」
西尾維新 著 講談社


を読破しました。

今回も、語りべは阿良々木くんではありません。
中学2年生の千石撫子が語る千石の物語。

時系列は、前作「花物語」からはぐっと戻って
阿良々木くんが高校3年生の年にもどっています。

でも、夏休み最終日から二学期最初の騒動の
謎にはまだ戻ってくれません。

もっともショッキングな展開の作品
といってもいいのかもしれません。

アニメでは、「花物語」よりもこちらが先だったので
視聴者のハラハラ感はとても効果的に
煽られたことでしょう。

千石自身が化物となり、
阿良々木くんたちを半殺し状態にする描写で始まり、
そこに至る回想としてこの物語全体が語られます。

そして、最後は冒頭に戻り、
千石が主要キャラクターを全員殺してしまうところまでは
予告編としてまとめられ、物語が幕を閉じます。

千石撫子が、化物になるまでのお話。
アニメで筋はわかっていても、ドキドキしながら読みました。



「化物語(バケモノガタリ)」を初めて見たとき、
戦場ヶ原ひたぎや、八九寺真宵、神原駿河
のエピソードは好感を持てました。

しかし、この千石撫子と羽川翼のエピソードに関しては
消化不良…いまいち、「これでよかった」とは
思えないままに終わっていました。

前者の3人のエピソード、特に戦場ヶ原と神原は
苦しみながらも自分と向き合い受け入れます。
八九寺は、阿良々木くんたちのおかげで
迷子だったのですが目的地にたどり着ける。

それぞれ感動的なお話でした。

羽川にしても、千石にしても、問題の根が深い。
なので、その後、それぞれ2冊に渡って
彼女たちの問題が描かれることとなったのでしょう。

羽川は「猫物語」の「黒」と「白」で。
そして、千石はこの「囮物語」と次々作「恋物語」で。

「囮物語」の千石の在り方には、
実はわたし自身のもっともズルくて恥ずかしい部分と
リンクするところが強く、個人的に
このお話を取り上げるかどうか迷ったほどです。

しかし、わたしが自分と向き合うことから逃げても始まらない。

ということで、諦めて、このことと向き合うことにしました。

千石撫子は、「可愛いくて、大人しい」だけで、
人から執拗に責められたりしません。

可愛くて、大人しいだけで、まじめな子と思われたり
いい子と思われたりする。

しかしそれは、無意識に自分の守り方を知っている。
というズルさでもありました。

前髪を長めにして、人の目を見ずに、
うつむいて黙っていれば大抵の問題は
周囲が解決してくれる。

わたしは、可愛くもないし、単髪でオデコもぴかりんですが、
子供のころは、学校などで数人で怒られても
本当にしおらしい顔をしていれば、本気で反省していると
思われてあまり厳しくはされませんでした。

なんてヤツだと思います。
もちろん心の中で舌をだしていたりしたわけではありません。
テンパって、怖くて、反省もしていたのですが、
どこか、その“嵐”をやり過ごす術を心得てもいた。

先生たちもわたしには、そんなに強く怒らない。
自分の守り方を知っていたんです。

大人になっても“その気”があるのを自覚していたので
そんな自分と向き合うために、率先して
職場でもクレームを対応する場所に志願したりしました。

自覚して向き合って、成長しようとしてきたとも言えます。
そういう部分は自分でも誉めてやりたいですが、
“その気”というは完全に消えるものでもないようです。

ないようですって言うか、消すつもりがない。

なぜなら、その触覚が、空気を読む力にも
大きな役割を果たしているからです。

使い方を間違わなければ、
物事をいい方向に進めて、多くの人の喜びに繋げられる
そういう役割を果たせる感じ方にもつながっている。

自分の中でそういう風に気付いたからです。

でも、ということは、常に自分と向き合い続けないと
自己防衛本能で無意識に間違った使い方をしかねない。

だから、これはもしかしたら一生向き合っていくことになる
自分のダークサイド(暗黒面)の部分なのかもしれません。

もしかしたら、もっとわたしが成長して
この問題に決着をつけられて、完全に手放せる日も
来るのかもしれませんが、今は、
そんな自分を認めて受け入れている状態ですね。


「化物語」で千石を見た時や、実際にいる似たような感じの人。
そういう人を見ると、はっきり言って「好かんな」「嫌いだな」
と思います。思ってきました。

でも、それは自分の中のそういう部分を嫌っていたんだなと
実はアニメの「化物語」「囮物語」「恋物語」で
気付いた…というか、認めることが出来たんです。

だから、活字で読むのも、楽しみ半分、覚悟半分
というところでした。

でも、さすがエンターテインメントです。
「囮物語」では、千石が壊れていくのですが
壊れきってしまう直前に、一度爆発します。

「大人しいからって、なにも感じてないってわけじゃねぇぞ!!」

とキレるシーンがある。
ここは、痛快で爽快です。
その意見もすごく真っ当な意見で、正直憧れるくらいです。

さて、そんな千石に周囲はとても厳しいです。
厳しい言葉がバンバン浴びせかけられます。

その厳しい言葉がわたし自身に言われているようで
痛いけど、とても身につまされる。

「可愛いだけ――自分が可愛いだけ」

グサッと来ました。

そう、ず〜っと前にも、どこかで書きましたが
わたしは共感力が薄い。

可愛いだけじゃダメ。
自分を可愛がっているだけじゃダメなんですよね!

シリーズを読破したら、もっとも嫌いなキャラ
千石のお話は改めて再読するかもしれません。


                    全ての物語のために







posted by ストーリーセラピスト at 08:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ストーリーセラピー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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