2017年08月01日

「アイアムアヒーロー」甘さを優しさに変える強さ



日本は世界という舞台のなかでは
12歳の子ども・・・

「トゥエルブY.O.」という
福井晴敏さんが江戸川乱歩賞を受賞した
デビュー作でたしかそんな様なことが
表現されていました。

マッカーサーが日本に来たときの言葉
でしたっけ?

実際に、わたしたち日本人が
国内での生活の感覚のまんま
海外に行くと、危ないことこの上ないですよね。

わたしもハワイやロサンゼルスに
行ったことがありますが、例えば夜・・・

ハワイのワイキキの表通りですら
麻薬の売人が平気で歩いているし
すぐに目を付けてくる。

ロサンゼルスでは、屋内にいても
毎晩パトカーのサイレンが聞こえてきました。

それが、向こうの日常。
ふつうのこと・・・のようです。

しかし、日本では危険が全くないとは
もちろんいえませんが、
夜でも散歩できますよね。

そんな平和な世界で生まれ育ったわたしたちは
「平和ボケ」だなんて揶揄されもします。

実際にそんなふうにフヤケた自分を
感じもします。

でも、この平和ボケ的な感覚を持てるくらいに
平和な社会を実現している事実の根底には
日本人らしい心の規範を貫き通す厳しさが
なければなしえないことだと思うのです。

つまり、甘さと優しさは紙一重。

優しさには強さが必要ですよね。
わたしたち日本人の甘さは
平和を生み出す希望の種でもある。

だから甘さを本物の優しさに昇華させたい。

甘さを優しさに変える強さって
どこにあるんでしょうね?



TSUTAYAで棚を見ていたら、
暫く映画を借りていないことに気づきました。
とくに邦画。とくにホラー。ちょっと興味をそそられた
「貞子vs伽椰子」とこの映画を借りて観ました。

「アイアムアヒーロー」

を観ました。

なかなか芽が出ないまま気がつけば35歳、
未だに漫画家のアシスタントとして
冴えない日々を送る鈴木英雄(大泉洋)。

我慢の限界を迎えた恋人にアパート追い出され
一晩外で過ごします。
翌日恋人からの電話を受け、
弱々しい彼女の声を聞き、風邪をひいたと思い
部屋に戻ると・・・。

化物のように豹変した恋人が襲いかかってきます。

趣味で許可証まで取得して持っていた
散弾銃を手に外に飛び出した英雄が見た光景は、
人間を凶暴させるウイルスに感染して
人々に襲い掛かるひとと、逃げまどう人たちで
混乱する街の様子でした。

ZQN(ゾキュン)と呼ばれる感染者。

パニックの街中で出会った女子高生、
早狩比呂美(有村架純)と
人気のない山まで逃げますが、
彼女もまた歯のない赤ん坊のZQNにかまれおり・・・

比呂美を連れてアウトレットモールに逃げ込むと
藪(長澤まさみ)という勝気な看護師に助けられます。

モールの屋上には
逃げのびた人たちがテントを張って
共同で生活をしていました。



出だしは日本映画っぱいな
と思ったのですが、
事が起こり始めてからの
前半の騒動はかなり見応えがありました!

特にゾンビ化した英雄の恋人との
アパート内での格闘シーンと
高速道路でのタクシーのアクションシーンは
邦画ということを忘れて
手に汗握る出来でした。

ただ、どうしても「ウォーキング・デッド」を
見慣れているものですから
物語や人間ドラマの部分の深みや重みを
比べてしまいました。

そう言うみかたをしてしまう自分を
反省中です。
だって、120分超えのアクションホラーで
ここまで見応えがあって、
時間を感じさせなかった作品は
初めてですから、レベルはかなり高いはず。

でも、個人的に好きなのは、
ゾンビの設定です。

ただの歩く死体じゃなかった。
過去の記憶に生きているんですね。
ショッピングに夢中になったっり
通勤電車のつり革につかまったり
走り高飛びをしたり・・・

そして、いかにも日本のマンガ的で
好きなのが比呂美(有村架純)です。

英雄は比呂美が噛まれていると知って
一度は銃を向けるのですが
まだ転化していない女子高生を撃てません。

そのことが後々・・・

展開は観ていただくとして
こういう設定や表現がいい意味で「甘い」

メルヘンチックなんですね。

日頃、「ウォーキング・デッド」を
作っている人たちの意識の高さを
讃えてばかりいますが
このZQN(ゾキュン)の設定や
比呂美のような存在は彼らにも
思いつかないでしょう。

日本人よ、そんなに甘くて大丈夫か?

と言われちゃいそうですが、
ここになんというか「優しさ」や「祈り」
みたいなものを感じるんですね。

きっと世界に感動を与えるほどの日本の
根底にあるいい部分がこういうところにも
現れている。

わたしは日本のアニメが大好きです。

アカデミー名誉賞を受賞された
宮崎駿さんも素晴らしい才能の人ですが
そういう目立った人たちだけではなくても
一般のアニメの中にも日本の良さの
片鱗は普通に根底を流れている。

毎回、映画の予告編だけで泣いてしまう
「ドラえもん」もそうですよね。
「クレヨンしんちゃん」もそう。

先日、アニメはジブリ作品しか観ない!
と言っていた洋画好きの友人が
幼い自分の娘を連れて「ドラえもん」を
観てきたと報告をくれました。

「面白かった!」と言っていました(笑)

「アイアムアヒーロー」は
マンガが原作ですから日本の
アニメやマンガのテイストが入っていて
当然ですよね。

こういうメルヘンチックな甘さは
日本本来の優しさの種なのでしょう。

でもただ甘いだけでは通用しない。
作品の中で主人公たちが試されるように
わたしたちも強さによって、
この甘さを優しさに開花させたいです世ね。

じゃあ、その強さはどこにあるのでしょうか?

その答えもやはりわたしたちは持っている
と思います。

わたしの文化そのもの。
日本の文化に流れている凛とした空気。
ここを感じ取り、自分のものにできれば
わたしたちの甘さは強さになる。

わたしたちは宝の山の上を
いつも練り歩いていますよね。


       全ての物語のために








posted by ストーリーセラピスト at 08:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ストーリーセラピー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする