2017年03月02日

ドラマ「下剋上受験 #7」本気でわが子のために自分を変えるなら



このドラマは、中卒である自分たち両親とは違う
幸せな道を愛娘に歩ませるために
娘の中学受験に全てをかけた父親と
その父子を支えた人間たちの物語である…

本気で娘と一緒に受験勉強をしている主人公。

中卒のお父さんの学力だって
もう、相当なものになっているでしょう。

娘のために、全身全霊で、
いやそれ以上の情熱で取り組んでいる。

文字通り身を削って…美談です…一見。

実際、凄いことだし、実話ですから尊敬もする。
現実の信一さんにはです。

でも、このドラマでは
第一話で感じた危険性を、
また思い出させるお話でした。

これがわが子への”愛”の正解だとか
ここまでやるのが本物の”愛”だとか
そんな風に、親の鏡のように
ドラマとして描かれてしまうこと…

描かれるというか、受け取る側の問題でもありますが
そう言う風に多くの人が受け取ってしまうんじゃないか
という危惧を持ってしまいます。

このお話は、信一やその周囲もまた
娘の受験を通して成長している。
そういう物語ですよね。

いや、エンターテインメントの楽しみ方や
受け取り方を押し付ける危険な行為になりかねない。
そんなことを書いてしまっていますが、
このブログの目指す、幸せ力を引き出すというのは
精神的、感情的な”自立”を目指すという部分が大きい。

なら、このお話ではやはりこういうテーマで
取り上げるのは、アリだと思っています。

わが子のために”本気”になるというのは
自分とわが子の境界線を無くしてしまうことではない。

本気でわが子を思うなら
むしろその逆を学ばなければ
本当に”幸せに生きていく”力を
子どもの中に育ててあげることができなくなります。



晴天で気持ちのいい休日でした。
昼間は風も穏やかで日差しが気持ち良かった
…けど、花粉はバッチリ飛んでいたので
マスクをして、暫く網戸にしていました。

ドラマ「下剋上受験」
第7話


を観ました。

信一(阿部サダヲ)と佳織(山田美紅羽)の
受験勉強は佳境を迎えているようです。

寝る間を惜しんで勉強をし、
家事に加えて受験費用を稼ぐために
アルバイトも再開します。

ところが、がんばり過ぎが災いしたのか
体調のみならず感情的にも
バランスを崩しはじめていました。

自分で自分がコントロールできなくなっている…

自覚した信一は病院で診断を受けます。
そして病院で遭遇したのは
徳川直康(要潤)でした。

徳川から麻里亜(篠川桃音)の勉強が
好調であることを聞いて、
信一の焦りはさらに加速してしまいます。

数日後、体育の授業で
跳び箱をしたと話す佳織を信一は注意します。

受験の妨げになる可能性は出来るだけ避けたい。

信一は学校にまで出向き、
体育の授業を見学させるように直訴し
それに抗議する体育の教師に対し
またもや癇癪を起してしまいます。

そんな信一を心配する香夏子(深田恭子)は
物件の契約が全く取れずに家計の心配をしていました。

息子夫婦のために自分ができることは…
一夫(小林薫)は、あることを楢崎(風間俊介)に
依頼するのでした…。

そんな中、佳織が体育の授業で
ドッチボールに参加し、指を怪我して帰ってきます。
その現実を突きつけられた信一は…。



エモーショナルで感動的…

日本人が昔から愛してきたドラマ。

です。

確かに面白いし観ていて泣いてしまうくらい好きです。

でも…

これも、「課題の分離」ができていない
「母子一体感」のお話でした。

信一が佳織のことで一生懸命になり過ぎて
身体と心に不調をきたす…

親なら自分のこと以上に
わが子のことを思うのは当たり前。

わかります。わたしも人の子の親です。

でも、「本気」で息子の将来を考えるからこそ
わたしは「本気」で「課題の分離」を実践しています。

これは、妻にでさえなかなか理解されません。

わたし自身も、取る距離感にはいつも迷います。

信一を批判したいわけではありません。
実際に信一のような性格の人は
ここまでとことん突き詰めるから
とてつもないことまで実現させてしまう。

むしろ尊敬の対象です。

でも、自分の身も心も壊すほど入れ込むのは
自分と娘の境界線が見えなくなっている証拠。

実話ですから、いまこの家族が幸せなのであれば
こういった経験から父も娘も成長した証でしょう。

しかし、お父さんお母さんたちには言いたい。

「わが子のためを思って」
というその言葉が、本気の言葉なので在れば
しっかりと「離別感」を持って
「課題の分離」をしていくべきなのです。

信一は体育の先生に
娘の人生の責任をとってくれるのか!?
と怒鳴りましたが、
そんな責任は信一だってとれない。

父親だろうが母親だろうが
当人しか責任をとれないところに
介入し過ぎると、逆にその子の自立の妨げになります。

そのことは知っておかなければなりません。

大人たちがやる勉強は、子どもと一緒に
受験勉強をすることではありません。

それが功を奏す家族もあるでしょうが、それなら尚更、
わたしたちは心の勉強をしなければなりません。

良い学校に合格できるような
お勉強ができる=頭が良い
ではないことは、社会に出た人たちなら
分かっているはずです。

良い学校に行って、良い会社に入ることが
幸せなのではないということも
分かっているはずなのです。

このお話の最後に、一夫が言います。
自分には時代を変えることはできないけれど
自分の生き方を変えることは出来ると…

時代はわたしたち、生きている全員でつくっている。
そして、今の時代はひとりひとりが
情緒的に、精神的に、”学び””成長”を意識して
自分を変えていかなければならない。

集団的無意識がそれを分かっているから
「嫌われる勇気」なんかがベストセラーとなり
ドラマにまでなったんじゃないでしょうか。

本気ならばこそ、わが子のために
わたしたち大人が自立しましょう。


              全ての物語のために















posted by ストーリーセラピスト at 08:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ストーリーセラピー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする